最近、高血圧と診断され降圧薬による治療をはじめました。降圧薬は一度飲みはじめると、ずっと飲み続けないといけないのでしょうか?

高血圧 治療・リハビリ
最近、高血圧と診断され降圧薬による治療をはじめました。降圧薬は一度飲みはじめると、ずっと飲み続けないといけないのでしょうか?
多くの患者さんは降圧薬を長期的に飲み続ける必要がありますが、降圧薬を飲み続けることで心筋梗塞や脳卒中などの病気の予防が期待できます。
軽症の高血圧患者さんでは減塩や減量などの生活習慣の改善によって、降圧薬の量を減らしたり服用をやめられるケースもあります。高血圧患者さんのうち10%くらいの患者さんでは、厳格な生活習慣の改善で休薬できるといわれています。一方で、多くの高血圧患者さんでは降圧薬を長期的に飲み続ける必要があります。

患者さんの中には、しばらく服用して血圧が正常値になると高血圧が治ったと勘違いして、薬を飲むのをやめしてしまう人がいますが、薬をやめると血圧は元に戻ってしまいます。降圧薬による治療の目的は高血圧の原因に対する根本的な治療ではなく、高血圧が原因で起こる心筋梗塞や脳卒中などを予防することにあり、降圧薬を服用することでこれらの病気の予防が期待できます。薬の副作用を心配される患者さんもいらっしゃいますが、現在使われている降圧薬は副作用が起こりにくく、もし起こったとしても薬の変更によって副作用を抑えることが可能です。
心配なことがあったら医師に相談し、医師の指導のもとで治療を続けることが大切です。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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