夫が脳卒中を起こしましたが、6カ月間リハビリを続けたおかげで後遺症もだいぶ改善しました。本人はこれ以上の改善は見込めないからと最近リハビリをしたがらないのですが、リハビリをやめてもよいのでしょうか?

脳卒中・脳梗塞 治療・リハビリ
夫が脳卒中を起こしましたが、6カ月間リハビリを続けたおかげで後遺症もだいぶ改善しました。本人はこれ以上の改善は見込めないからと最近リハビリをしたがらないのですが、リハビリをやめてもよいのでしょうか?
リハビリをやめると、改善した機能まで低下してしまいます。機能を維持していくためにもリハビリを続けることが大切です。
多くの脳卒中患者さんには、何らかの後遺症が残ります。後遺症には手足のまひをはじめとした運動まひ、失語状態や舌が回らなくなる言語障害、視野の半分が見えなくなる視野障害などさまざまです。

後遺症の改善にはリハビリテーションが欠かせませんが、リハビリは楽ではないですし、なかなか後遺症が改善しないケースもあり、リハビリをやめてしまう人もいます。しかし、リハビリをやめると、改善した機能まで低下してしまう可能性があります。回復した機能を維持していくためにも、リハビリを続けることが大切です。また、以前は発症後6カ月を過ぎるとリハビリによる後遺症の改善は難しいとされていましたが、最近では、6カ月以降でも手のまひが改善することが報告されています。

リハビリを続けるには、仕事や趣味などの動作を訓練に取り入れるとよいでしょう。パソコンで仕事をしていた人は、リハビリに「パソコンで文章を書く」といった動作を取り入れたり、ピアノや囲碁などの趣味がある人は「ピアノをひく」「囲碁を打つ」などの動作を訓練として行うのもよいでしょう。そうすることで、リハビリを続けていくモチベーションが維持できます。工夫してリハビリを続けていきましょう。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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