vol.20 サプリメントやハーブなどは、生活習慣病の薬と併用しても問題ないのでしょうか。

生活習慣病Q&A
サプリメントやハーブなどは、生活習慣病の薬と併用しても問題ないのでしょうか。
健康補助食品は、手軽に栄養がとれるなど便利な半面、注意すべき点もあります。
サプリメントは薬品ではなく健康(栄養)補助食品です。種類も豊富で、ビタミン、ポリフェノール、カルシウムなどがあります。またハーブも、サプリメントと同様に健康を補助する働きがあります。
サプリメントの良いところは、普段の食生活で足りない栄養を手軽に補えることです。しかし、過剰に摂取したり、食事の代わりにするのは好ましいとはいえません。なかでもビタミンAやビタミンDなどは、過剰に摂取すると食欲不振や吐き気、頭痛などを引き起こす場合があります。また、サプリメントやハーブのなかには、高血圧などの薬とグレープフルーツのように、飲み合わせにより薬物相互作用を起こすものもあります。たとえば、リラクゼーション効果があることから、紅茶などにも使用されるハーブは、ジソピラミドやアミオダロンといった不整脈の薬と飲むと、薬の効きを悪くすることがあります。グアバ葉ポリフェノールもαグルコシダーゼ阻害剤といった糖尿病の薬を併用すると、両者とも糖を分解する酵素の働きを抑える作用をもつため薬剤の作用が増強されてしまいます。
サプリメントやハーブそのものは薬品ではありませんが、薬と併用する際は医師や薬剤師に相談するのがいいでしょう。

先生のプロフィール

山田 信博先生

山田 信博 先生

筑波大学学長
略歴
昭和51年 東京大学医学部医学科卒業
昭和53年 東京大学医学部附属病院 第三内科医員
昭和58年 カルフォルニア大学サンフランシスコ校留学
昭和61年 東京大学医学部第三内科助手
平成6年 東京大学医学部第三内科講師
平成7年 東京大学医学部第三内科助教授
平成10年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科助教授
平成11年 筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝)教授
平成21年 筑波大学学長
ご専門
糖尿病、内分泌、動脈硬化

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