vol.88 妻とともに糖尿病と診断され、程度も同じくらいとのことですが、違う飲み薬が処方されました。なぜでしょうか?

生活習慣病Q&A
妻とともに糖尿病と診断され、程度も同じくらいとのことですが、違う飲み薬が処方されました。なぜでしょうか?
糖尿病の飲み薬にはいろいろな種類があり、症状によって最も適切なものが医師から処方されます。
糖尿病にはさまざまな原因があるので、糖尿病の原因に応じて服用する薬が変わります。 膵臓に働きかけることで血糖値を下げるインスリンの分泌を促進する薬や、食事で摂った糖類の分解を遅らせて食後の急激な血糖値上昇を抑える薬、インスリンの作用を高めることにより血糖値を下げる薬など、薬によって効き目や効くタイミングもさまざまです。そのため、食後の血糖値が特に高い人、慢性的に血糖値が高い人、膵臓の状態、肥満の状態、病気の進行具合など、たくさんの要因を考えて医師があなたに一番合った薬を処方しています。また、より効果的な治療のため、複数種類の薬を併用することもあります。
薬によって、食前に飲むもの・食後に飲むもの、一日1回服用のもの・3回服用のものなどさまざまですので、医師の指示にしたがって薬を服用し、自分でもしっかり管理するようにしましょう。
同じ糖尿病でもいろいろな効き方の薬があることを知り、薬のことでわからないことは医師もしくは薬剤師に聞いてみましょう。

先生のプロフィール

山田 信博先生

山田 信博 先生

筑波大学学長
略歴
昭和51年 東京大学医学部医学科卒業
昭和53年 東京大学医学部附属病院 第三内科医員
昭和58年 カルフォルニア大学サンフランシスコ校留学
昭和61年 東京大学医学部第三内科助手
平成6年 東京大学医学部第三内科講師
平成7年 東京大学医学部第三内科助教授
平成10年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科助教授
平成11年 筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝)教授
平成21年 筑波大学学長
ご専門
糖尿病、内分泌、動脈硬化

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