食後高血糖に注意を!

食後高血糖とは

食事をしたあとは、だれでも血糖値が少し高くなります。ところが食後の血糖値が正常範囲を超えて、異常に高くなるタイプの人がいます。
こうした食後高血糖タイプの人は、糖尿病になりやすく、また動脈硬化を起こしやすいという特徴があります。さらに食後高血糖の状態を放置していると、心筋梗塞など心疾患を起こすリスクも高いことがわかり、注目されています。
健康診断などで血糖値が少し高い(糖尿病予備軍)といわれても、「まだ糖尿病ではない」と安心して、放置している人が少なくありません。ところが糖尿病予備軍の段階でも、食後高血糖のタイプはかなり多いので、注意が必要です。

食後高血糖かどうかを知るには

会社などで行われる定期健診では、一般的に空腹時の血糖値(12時間以上食事をしないで測定する血糖値)を測定します。この検査だけでは、食後高血糖かどうかの判断はできません。
しかしこの検査で、血糖値が少し高めといわれたら、食後高血糖についても検査も受けるようにしましょう。
また、40歳以上を対象とした市区町村の健康診断では、HbA1c(糖化ヘモグロビン検査)という項目があります。これは血液検査によって、約2カ月間の平均血糖値を調べるものです。
HbA1cでは、「6.5%以上は糖尿病型」とされています。同時に、血糖値が糖尿病型(空腹時血糖値126㎎ ⁄ dl以上、ブドウ糖負荷試験血糖値200㎎ ⁄ dl以上、随時血糖値200㎎ ⁄ dl以上のいずれか。詳細はLesson3を参照ください)であれば、糖尿病と診断されます。
市販の尿糖試験紙などでも、食後高血糖の可能性をある程度調べることはできますが、いずれにせよ血糖値が高めといわれたら、自己判断せずに病院を受診し、きちんとした検査を受けることが大切です。