vol.57 60歳の主婦ですが、先日骨粗しょう症と診断されました。お薬を処方されましたが、日常生活で気をつけることはありますか?

生活習慣病Q&A
60歳の主婦ですが、先日骨粗しょう症と診断されました。お薬を処方されましたが、日常生活で気をつけることはありますか?
骨粗しょう症の患者さんが日常生活でもっとも気をつけるべきことは、骨折の予防です。
骨粗しょう症の患者さんの骨は、スカスカで骨折しやすい状態になっています。高齢者の場合、骨折をきっかけにして寝たきりになってしまうことも多いので、骨折の予防が重要です。また、治療の面では、食事や運動などの生活習慣を見直すことが骨を丈夫にするために必要になります。
まず、骨折しないための注意点としては、転ばないように家の中の段差を減らす、電気コードなどを少なくする、夜には足元の照明をつける、などがあげられます。
治療に関連して気をつけることは、生活習慣の改善です。骨の成分であるカルシウムを多く含んだ食品(牛乳や小魚など)をとるよう心がけましょう。また、適度な運動は骨に刺激をあたえ、骨を強くするので、軽い運動を定期的に行うようにしましょう。ただし、激しい運動は骨折の危険性を高めるので注意が必要です。さらに、カルシウムの吸収に必要なビタミンDは、日光に当たることによって体内で作られます。散歩がてら、お日様にあたりながらウォーキングなどを行うのがよいでしょう。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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