二十四節気 | オムロン式美人

二十四節気

四季のリズム二十四節気とは?

一つの季節が六つに分かれた「二十四節気」は日本で古くから使われてきました。現代の体のケアにこそ、この養生法が役立ちます。

あなたは「二十四節気」という言葉を聞いたことがありますか。昔の人々は、月の満ち欠けをもとにした太陰暦(旧暦)を使っていました。しかし、太陽の周期と合わず、暦と実際の季節にズレが生じたため、太陽の動きをもとにした考え方として「二十四節気」が生まれたのです。
四季は、地球が一年かけて太陽を一周する動きによってもたらされています。太陽の高さが最も高くなる「夏至」と低くなる「冬至」、その間の「春分」と「秋分」をはじめ、一年を二十四等分した季節が作られました。太陽の黄道上の位置に対応した季節変化なので、実際の天候ともあまりズレがありません。
この「二十四節気」という自然の変化に合わせてオムロン式美人では、生活の営みやセルフケアを行うことを提案しています。自然の変化や旬を知ることで、暮らしをより豊かにすることができます。季節に合わせたケアには、体が素直に反応するのです。より美しく、より健康になっていきましょう。

二十四節気
春

目覚めと排出の季節

暖かくなる春は、あらゆるものが目覚める季節です。そのため冬に隠れていた症状も現れて排出されやすくなります。また、花粉やホコリなどのアレルゲン、新生活のストレスなどで、心身が過敏になる季節でもあり、胃腸や肝臓、腎臓の不調が起こりやすくなります。体調を見極め、無理のない生活をしましょう。

立春 りっしゅん

新暦:2月4日~2月18日ころ

字のごとく、春の始まりを意味しています。でも、実際は一年で最も寒いころ。この時期を境に各地で気温が上がり、木々が芽吹き始めます。まだ寒い日が多いため、冷えには注意しましょう。東洋医学では、春は五臓(肺・心・脾・肝・腎)の肝と深い関係にあり、その状態は目を通じて現れるといわれます。白目が黄みがかったり、ドライアイになったり、まぶたが重いと感じることはありませんか?蒸しタオルやホットアイマスクなどで目を温めていたわることで、肝のエネルギーを高めましょう。

雨水 うすい

新暦:2月19日~3月4日ころ

雪や氷が、気温が上昇して雨と水になるようすを表わしています。寒い日が三日続いたら温かい日が四日続く「三寒四温」の時期です。気温の変化を感じやすく、空気中のダストも増えるので、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状が出やすくなります。鼻づまりにには鼻うがいが効果的です。また、不安定な気候に振り回されないよう、心と体の健康にかかせない良質な睡眠をとることを心がけましょう。睡眠は心身の疲れを癒すだけでなく、成長ホルモンを分泌したり、自律神経を整えて免疫力を高めたりするなど、健康維持において大切な役割を担っています。

啓蟄 けいちつ

新暦:3月5日~3月20日ころ

「啓」は「開く」、「蟄」は「虫の冬ごもり」を意味しています。つまり、虫達が活動を再開する時期で、山野に生命力があふれます。花粉症のピークの時期でもあります。春一番が吹き、外からの刺激が多く、自律神経のバランスを取りづらくなるので、生活リズムを崩さぬよう心がけてください。朝は昼に向かって交感神経が優位になっていく時間帯です。起きたらすぐに窓際で太陽の光を浴びながら深呼吸してみましょう。これにより、元気ややる気をもたらすセロトニンというホルモンの分泌がうながされます。日光によって体内時計もリセットされ、自律神経も調います。またセロトニンは夜になると睡眠を促すメラトニンに変化します。

春分 しゅんぶん

新暦:3月21日~4月4日ころ

自然に感謝し、春を祝うのが春分の日。春分を挟んだ7日間を「春の彼岸」といいこれが終わると寒い日が少なくなります。桜が咲き気分が華やぐ一方、生活環境も変わる時期ですので、リフレッシュやリラックスにハーブなどの活用して、気持ちを上手に切り替えていきましょう。なんとなくやる気が出ないと時にはレモンやグレープフルーツなどの柑橘系を取り入れてみてくださいね。

清明 せいめい

新暦:4月5日~4月19日ころ

空気が澄んで、すべてがはっきりと見えるころ、という意味合いだといわれています。花が咲いて、鳥も歌い出す。春爛漫です。新年度も始まり、緊張感やストレスによる胃腸の不調が起こりやすくなります。胃腸に負担をかける食べ物は控えましょう。腸を丈夫にするために、しょうゆ、味噌、納豆、漬け物、ぬか漬けなどの発酵食品を積極的に取り入れてみてください。カラダのサインに気をつけながら、新しい生活を送りましょう。

穀雨 こくう

新暦:4月20日~5月4日ころ

「百穀を潤す春の雨」つまりは稲や麦の生長を助ける雨がよく降る時期。草花にとっては恵みの雨なのでしょう。肉体的にも精神的にも、ストレスを溜め込まないように意識して過ごしたい時期です。季節の変わり目は抵抗力が落ちやすく、余分な水分が滞るとむくみやだるさに。人の体の約70%を占める水分は何らかの原因でうまく排出されなくなると、余分な水分が皮下脂肪にたまり、むくみとなって現れることがあります。むくみの改善には体の血液循環をよくすることが効果的。

夏

芽が伸びていく季節

暑さで大量に汗をかく夏。春に芽吹いた活動が盛んになる時期です。心臓や小腸の働きが活発になります。しかしその一方で、冷房の過度な使用で現代人の体は冷えがちです。体が本来の働きを発揮できるように、夏に体を冷やしすぎないことが肝心。夏に疲れをため込まないことが、秋冬の体調維持につながっていきます。

立夏 りっか

新暦:5月5日~5月20日ころ

暦の上での、夏のスタート。爽やかな気候の多い、過ごしやすい時期。北日本以外では、新緑が色濃くなります。立夏を迎えると、内臓の働きが活発になるため、エネルギーや栄養が必要とされます。この時期は時に丹田を意識した呼吸法で、心も体も整えてみませんか。丹田とは、へそから指3、4本下にあり、気をためるところと言われています。ここに力を入れて、体内のものを出し切るようなイメージで思い切り息を吐き、吸うときにはエネルギーを取り入れるイメージで。

小満 しょうまん

新暦:5月21日~6月5日ころ

麦の穂など、草木が実をつけ始める時期。陽気がよくなり、植物が生長するエネルギーが満ち始めることから「小満」といわれています。気温が上がり、汗をかくのが気持ちいい時期。体が汗を出そうと血管が広がるため、この時期は血液を浄化して血管を丈夫に保つよう心がけましょう。これがエイジングケアにつながります。血をきれいにするには腎臓ケアがおすすめ。腎臓は血液をろ過して、老廃物や余分な塩分を尿として排出する臓器。体の水分量を調整する機能も備えています。その腎臓の経絡(エネルギーの通り道)は足の内側に流れています。

芒種 ぼうしゅ

新暦:6月6日~6月20日ころ

「芒」は植物の穂先の細い毛の部分のこと。「芒」のある穀物の種、つまり苗を植える季節。紫陽花の美しさを楽しむ季節でもあります。梅雨入りのころです。梅の実が熟して色づき、梅仕事に最適な時期でもあります。夏バテ予防の梅干しや梅酒、梅ジュースを仕込み、猛暑に備えましょう。汗が出るシーズンですが、毛穴が汚れて詰まっていると汗が出ず、にきびや抜け毛の原因にもなります。

夏至 げし

新暦:6月21日~7月6日ころ

満月のように、陽気が最も盛んな時期です。2021年の夏至は6月21日。北半球では太陽の高度が高くなることから一年で最も昼が長く、夜が短くなる日です。冬至と比べると、昼は約5時間も長くなります。自然に身をゆだねて、気を充実させたり、気持ちを高揚させるのにも適しています。太陽の恵みを体内に取り入れるためにも、旬の野菜や果物を積極的にとりましょう。

小暑 しょうしょ

新暦:7月7日~7月22日ころ

徐々に暑さが増してくる、夏を感じる時期。小暑から立秋までを「暑中」と呼び、この時期に送る葉書が「暑中見舞い」です。本格的な夏の到来に、体もいよいよ夏モードになる時期です。このころから立秋前までの期間を一般的に「土用」といいます。「土用」は、東洋医学でいう五臓の脾が弱りやすく、消化吸収とも関係があります。このバランスが崩れると、胃腸の写し鏡であるお肌にも疲れが現れやすくなるので、発酵食品を取り入れるなど内側からいたわるケアを心がけましょう。

大暑 たいしょ

新暦:7月23日~8月6日ころ

本格的な夏の到来。夏バテに要注意です。日本各地で、道路に水をまいて涼を得る「打ち水」のイベントが行われるこの時期は、一年で最も暑く、真夏日や熱帯夜が続きます。夏の疲れは胃腸に出やすいため、胃腸に負担をかける食べ物の取りすぎは控えましょう。また、熱帯夜の寝苦しい夜には、エアコンによる室温調整が大切ですが、体を冷やしすぎると、倦怠感や頭痛などの不調を引き起こす原因に。

秋

伸び伸びと活動する季節

農業では収穫の季節です。自分の“実り”を実感できるような時かもしれません。適度な運動や質のいい食事、睡眠を心がければ、よりエネルギーの満ちた体で活動できます。季節柄、台風などが来る日はあるものの、全体的には気温や湿度が快適で過ごしやすい時期。冬に備えて、風邪対策や冷え対策を始めるのもいいでしょう。

立秋 りっしゅう

新暦:8月7日~8月22日ころ

暑さは続くものの、暦では秋の始まり。夏特有の高気圧の力が弱まっていき、空には秋らしい雲が広がり始める時季です。秋といえども、残暑厳しく寝苦しい夜が続きます。「冷房は体が冷えるから苦手」という人は、頭部を冷やしてみてください。氷枕がおすすめです。その時、足首を中心とした足元は毛布などで温めることを心がけてください。いわゆる頭寒足熱ですね!血の巡りが悪いと代謝も下がります。

処暑 しょしょ

新暦:8月23日~9月7日ころ

「処」は止まるという意味で、暑さが収まるころ。一方で、この時期によくやって来るのが台風。暴風や豪雨に注意して過ごしましょう。季節の変わり目で、アレルギーが出やすい時期です。アレルギーの要因の多くは腸にあるといいます。食生活を見直し、腸内環境を整えましょう。家でストレッチなどをしてのんびり過ごすのもいいでしょう。

白露 はくろ

新暦:9月8日~9月22日ころ

早朝、草木の葉に白く光る露が見られるため名づけられたそうです。すすきの穂や高い空など、秋らしい景色を見つけられるはず。昼間は暑いものの、朝夕は涼しくなる時期です。冷えには十分に注意して過ごしましょう。冷えを長く放っておくと、体のだるさ、胃腸の不調、肩こり、不眠、生理痛や生理不順など様々な症状となって現れるため日ごろのケアが大切です。

秋分 しゅうぶん

新暦:9月23日~10月7日ころ

昼と夜の時間がほぼ等しくなる秋分の日。この日の前後3日を入れた7日間は「秋の彼岸」と呼ばれています。秋の味覚あふれる実りの秋。充実した日々の一方で、涼しくなるこの時期は、自律神経やホルモンのバランスが崩れやすいので要注意。特に女性ホルモンの乱れは月経に影響が出ることも。そんな時期、定期的にセルフリフレクソロジーをすることは、血行を促進させ生理痛などを和らげることにつながります。

寒露 かんろ

新暦:10月8日~10月22日ころ

野草に宿る冷たい露を言い表しています。移動性の高気圧で空気が乾燥するため空が高く感じられる季節です。寒露に入ったら、風邪予防を始めましょう。さまざまな方法がありますが、共通する基本は「手洗いとうがい」です。また、口内環境をきれいに保つことも、健康の原点として大切なことの一つです。ブラッシングするときに刺激のある歯磨き粉をつけすぎると、清涼感はありますが、長く磨くことができず、磨き残しが多くなるので注意が必要です。

霜降 そうこう

新暦:10月23日~11月6日ころ

冬が徐々に近づいてきて、寒さで朝露が凍り、霜が降りるころ。野山では紅葉が始まる時期です。少しずつ気温が下がるため、手首や足首が冷えやすい時期です。首、手首・足首は皮膚のすぐ下に血管が通っていて、外気の影響を受けやすい部位なので、きちんと保護することで寒さを防げます。さまざまファッション小物を活用して、かしこくおしゃれに心地よく冷え対策をはじめましょう。過ごしやすい季節のうちに体を動かすのもおすすめ。

冬

蓄えモードになる季節

寒さで冷えやすい冬は、冬眠をする動物と同様に、人の体も蓄えモードになります。疲れをためず、ゆっくり休むことが、健康のためには必須ですが、蓄えすぎないことがポイントといえるでしょう。また、血行が悪くなることで肩こりや腰痛になるなど、寒さや冷えからくる体の不調が生まれやすい時期でもあります。

立冬 りっとう

新暦:11月7日~11月21日ころ

本州では、やや強い北風の「木枯らし」が吹き始める時期です。冷え込みが進んで寒さが身にしみるようになります。秋めいている時期ではありますが、暦では冬のスタートです。体は冬の寒さに備えて貯えモードに入ります。温かい体を保つためエネルギーを使うので無理をすると不調が出やすくなります。疲れをためず心身ともにゆっくり休息を取りましょう。女性はお腹が冷えることにより子宮も冷えやすくなります。月経前の様々な不快な症状(PMS)の原因にもなりますので日ごろから冷やさないよう心がけることが大切です。

小雪 しょうせつ

新暦:11月22日~12月6日ころ

日差しが弱まって、木々の葉が落ち北国や山頂などでは小雪が散らつくころ。冬支度を始めていきましょう。紅葉が終わり、一段と冷え込んでくる時期です。体温が下がると免疫力が低下します。こんな時期こそを腸活で冷え対策を。腸内環境を整えることで腸が活性化し血流がよくなります。腸マッサージは、腸と脳をゆるめて、さらに体を温める究極のセルフケア。あおむけになり、みぞおちに両手の親指以外の4本の指先を重ねてのせ、両手で小刻みに「の」の字を描きながらおへそを中心に、腸全体の上を大きく時計回りにマッサージしてみましょう。

大雪 たいせつ

新暦:12月7日~12月21日ころ

本格的に雪が降るエリアが多くなります。昔の人は、結晶の形から雪を「六花」、積雪が風で飛ばされるのを「風花」といいました。寒さで肩こりや手足の冷えが強くなります。また、年末の忙しさで体がだるくなる人も多いはず。ホームケアとして、足のマッサージを取り入れてみましょう。足裏には体の反射区があり、そこへの刺激が全身の巡りを促すといわれています。足裏やふくらはぎなど末端部を刺激することで毛細血管まで血流が行き渡り、冷えや滞りが和らぎます。

冬至 とうじ

新暦:12月22日~1月4日ころ

一年で最も昼が短くなる日が冬至です。太陽の力が最も弱まることから、この日を境に力を取り戻すと考え「一陽来復(いちようらいふく)」ともいいます。夜の長さが最も長くなる冬至。気温に伴い体温も下がり、日常の活動量が落ちる傾向に。忙しいこの時期こそ意識的に体調管理をしないと、正月明けに反動が来ます。入浴と休憩を繰り返す反復浴で血行を促進し、無理なく代謝機能を高めましょう。風呂上がりに頭皮マッサージをすれば血流がよくなり、肩こり、頭痛、目の疲れをケアできます。

小寒 しょうかん

新暦:1月5日~1月19日ころ

寒の入り。小寒から節分までを「寒の内」といい、「寒中水泳」や「寒稽古」などが行われます。「寒中見舞い」を出す時期でもあります。正月休みの気分がなかなか抜けず、すぐに活動モードに切り替えるのが難しい時期。体は、本格的な寒さで腎臓や脾臓の活動が鈍くなり排毒しにくい時です。この時期の冷えは、顔にしわを作りやすいため、フェイシャルケアや体を温めるケアをしっかり行いましょう。

大寒 だいかん

新暦:1月20日~2月3日ころ

冷気が極まり、最も寒い季節です。でも、太陽は力を増しています。雪の下では植物が芽生え始めているころです。この時期は冬の土用に当たり、雪が降る湿気が多い時期で、体にも水分がたまりやすくなります。顔も血流が悪くなって、老廃物が溜まりやすくむくんだりくすみがちに。オイルやクリームでマッサージをした後に蒸しタオルで顔をあたためてみましょう。顔のマッサージ前に鎖骨の下のくぼみをなぞるように優しくマッサージして、リンパの流れをよくするとより効果的です。

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