私たちは、「Going for ZERO -予防医療で世界を健康に-」を2030年に向けたビジョンとして掲げ、その実現をめざしています。高齢化や生活水準の向上を背景とした慢性疾患患者の増加、グローバルで拡大する医師不足や医療従事者の業務負荷の増大など、ヘルスケアをとりまく環境や発生する課題はこの10年間で大きく変化してきました。また、コロナ禍による健康意識の高まりや医療のデジタル化の加速もあり、今後も大きく変化していくことが予測されます。私たちはこうした変化をいち早く捉え、培ってきた技術力や開発力、デバイスの供給能力などの強みを最大限に発揮し「循環器事業」「呼吸器事業」「ペインマネジメント事業」の3つの事業にフォーカスして課題を解決します。世界中の一人ひとりの健康ですこやかな生活に貢献するために、強みであるデバイス事業と医療分野での知見を活用し、新しい予防医療を創出していきます。


Going for ZEROを実現する
3つのコア事業領域
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循環器事業脳・心血管疾患
ゼロイベント -
呼吸器事業呼吸器疾患
増悪ゼロ -
ペインマネジメント事業慢性痛による
日常の活動制限ゼロ
循環器事業脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)
2021年に血圧計のグローバル累計販売台数が3億台を突破しました。世界中で、家庭での血圧測定が浸透しつつあります。一方で、高齢化にともなって高血圧患者は増加し、さらに高血圧に起因する脳卒中や心不全などの脳・心血管疾患(イベント)による死亡者数、要介護者数も増加しています。そこで、イベント発症の要因といわれる「高血圧」「心房細動」を早期に発見するデバイスやサービスをグローバルに提供し、イベントを未然に防ぐことで、患者や患者を支える家族の健康で充実した生活の実現を目指します。
〈ゼロイベント実現への3つの取組み〉
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01.
日中の血圧変動をとらえるウェアラブル血圧計「HeartGuide」や血圧測定と同時に心電図を記録できる「心電計付き上腕式血圧計」など革新的なデバイスの提供
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02.
北米で導入した高血圧患者向けの遠隔患者モニタリングサービス「VitalSight™」や、英国で展開する遠隔診療サービスなどの取り組みの加速
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03.
家庭で測定したバイタルデータの解析による個人に最適な血圧コントロールやイベントリスクの早期発見など、医師の診断・治療を支えるAIアルゴリズムの開発
呼吸器事業呼吸器疾患増悪ゼロ
呼吸器疾患は、グローバルに患者数が拡大しています。また、診断基準が定量化されていないため、医師による正確な判断が難しいという課題もあります。
呼吸器事業では、喫煙習慣や大気汚染を背景に患者数が拡大している新興国を中心に、医師の判断や治療を支援するデバイスを普及させます。さらには、治療・症状管理を支援するサービスの普及に取り組み、患者と家族の負担解消を目指します。
〈喘息発作の予兆をとらえる喘鳴センサ「WheezeScan」で呼吸器疾患増悪ゼロへ〉
喘息発作の予兆である喘息患者特有の喘鳴音(ぜんめいおん)を検出することができる喘鳴センサ「WheezeScan」を開発。今までは医師にしかわからなかった喘鳴音をセンサが捉えて判断します。家庭で喘息の症状を伝えられない子供の予兆に気づき、喘息発作を未然に防ぐ。患者と家族の精神的不安を解消する、今までにない発想の製品です。


ペインマネジメント事業慢性痛による日常の活動制限ゼロ
シニア世代を中心に、膝・腰・肩の慢性的な痛みが原因で身体機能が低下し、日常生活での制限を余儀なくされる人が増えています。ひとりでも多くの人が、痛みを恐れず自分らしい日常を送ることができるように。私たちは、痛みを緩和するデバイスと、慢性痛の改善につながるサービスを提供していきます。
〈今までにないデバイスとサービスで痛みによる日常の活動制限ゼロへ〉
変形性膝関節症などのひざの痛みをやわらげる「ひざ電気治療バンド」や、スポーツ後の筋肉疲労や筋肉痛を緩和する「スポーツ低周波治療器」などのデバイスを開発。さらに、慢性痛の本質的な改善につながる在宅での運動療法支援サービスなどを開発していきます。

