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「疲れを翌日に残さないことがケガの防止につながる。低周波治療器をセルフケアに活用しています」。学生駅伝ランナーに聞く、低周波治療器の活用法

Surugadai University ekiden-bu
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駅伝は日本で始まり、今や国際大会も開かれる人気スポーツ。特に関東の大学生が参加する東京箱根間往復大学駅伝競走は、山登りや海岸沿いなどの難所に挑む選手たちのドラマが正月の風物詩となっています。今回は、箱根を目指して日々トレーニングに励む駿河台大学駅伝部の選手お二人に日頃のケアについて伺いました。

強度の高い練習後のプラスケアとして活用

駅伝は、複数の選手がリレー形式で長距離を走る陸上のチーム競技です。大会ごとに区間数や走行距離が設定され、高低差や風向きなどコースの環境も異なるため、コンディション作りにはより柔軟な対応が求められます。

「大学では練習後にそれぞれが自分に合った方法でセルフケアを行なっています」と話すのは、3年生の生田目大輔さんです。
「日によって練習内容は異なるので、疲れ具合に合わせたケアが必要になってきます。特に強度の高い練習をした後は、その疲労をすぐに取らないと、次の日に後遺症のような感じで疲れが残ったままとなるので、その日のうちに疲れを取りきるケアを心がけています」

練習後にすぐアイシングを行い、入浴の後にストレッチと筋膜を解きほぐす筋膜リリースを行うというのが、生田目さんの毎日のケア。この通常のケアに加えて、去年の冬から低周波治療器を取り入れています。

「スピード走や30km走など強度の高いトレーニングをした後は、体全体にハリを感じます。特にふくらはぎやハムストリングス、臀部に強いハリが残るので、就寝前に低周波治療器を当てるようにしています」

強いマッサージが苦手という生田目さんは、低周波治療器の設定も弱めにして1カ所につき30分ほどかけています。

「ハリが残る箇所が多いので、トータルでは1時間くらいかけています。主に、筋⾁をほぐすモードを使うことが多く、マイクロカレントにすることもあります。週によって、練習の強度は違いますが、週に2、3回は使っています。部で勧められて、とりあえず使ってみようという気持ちで低周波治療器を使い始めました」

生田目さんは自身の経験も踏まえて、他の方にもセルフケアを勧めます。

「若い頃は成長段階なので、走り込みによって筋肉が固まってしまうと、怪我につながりやすくなります。僕も治療に通っていましたが、費用がかかることですし親には負担をかけたなと感じています。早いうちから自分でできるケア方法を確保しておくことも大切だと思います」

ケアの目的に合わせてモードや強弱を使い分け

2年生の町田さんも低周波治療器を使い始めて1年。中学から陸上を続けてきて、これまでに大きなケガや故障は経験がないといいます。コンディショニングのポイントは、練習後の“違和感”を逃さないこと。その違和感の解消に最近役立てているのが低周波治療器です。

「具体的なハリや痛みというものではなくても、練習を終えた後にこれは故障につながりそうだなという違和感を感じた部分には、非常に弱い電流を長めに、1時間くらい当てるようにしています」

一方、強度の高い練習の後に残るはっきりとした筋肉のハリや腰や背中のこりには、強めの低周波をしっかり当てます。

「刺激が入っているなと感じるくらいの強度で、1カ所に10〜15分くらい。トータルでだいたい30〜40分くらいですが、特に時間は決めずに、こりやハリがほぐれてきたら終わらせています。低周波治療器には色々なモードがあるので、興味のあるものから一通り試してみて、当てる箇所によって合うものを選んでいます。中でも、筋⾁をほぐすモードは自分にフィットしていると思います」

町田さんも部で勧められて、使うようになり1年ほど。

「走り込みをする厳しい時期だったのですが、低周波ってどんな感じだろうと試しに使ってみたら、自分に合っていると感じたので、それから使い続けています」

大学には駅伝部で保有する電気治療器や超音波治療器があり、トレーナーにケアの方法を教わりながら共同で使用しています。こうした部の治療器は、部員が時間を調整しながら使用することとなりますが、家庭用低周波治療器なら合宿所の自室で気兼ねなく使えるのも利点だと言います。

「大きな故障を防ぐためには、違和感を感じたらすぐにケアをするのが重要です。低周波治療器は自分の家や部屋で使えるので、何か作業をしながらでもケアできるのが魅力だと思います。ちょっとした隙間時間を有効に活用できるので、社会人でケアの時間を取れない人でも使いやすいと思います」

必要なときに好きな場所で。セルフケアのポイントは使いやすさ

大学の合宿所で生活するお二人は、部で所有する各種の治療機器を使いながら、さらに必要なケアを家庭用低周波治療器で補っており、使い方もそれぞれに工夫しています。

生田目さんは、使用の記録を見返すことで、体調管理にも役立てているそうです。
「いつ、どれくらいの時間、どこに使ったかを記録しておくと、後から、どこが調子悪かったのかなど振り返ることができるので、体調管理に役立てています」

昨年の2月から3月にかけてケニアでの遠征合宿に参加した際にも、家庭用低周波治療器を現地に持ち込んで使っていたそうです。

「ケニアでもマッサージは受けられますが、現地のマッサージは料金が高いので毎日は受けられません。そこで、マッサージを受けない日は低周波やマイクロカレントを当ててケアをしていました」

合宿や試合など、出かけた先でも普段と同じようにケアができるのは、アスリートにとっては心強い限りでしょう。自分の疲れや好みにあったモードや強度を調節できるものであれば、どんな環境でもコンディショニングができる、強い味方となるに違いありません。

一方、町田さんはコードレスの利点を生かして移動中にも使用。
「持ち運びできるのはとても助かります。コードレスなので、移動中の時間を利用してケアができます。僕も合宿に向かうバスの中で使用していました」 

町田さんは今年の箱根で関東学生連合チームのメンバーとして、9区を完走。生田目さんはケニア合宿を経験し、最後の箱根を目指しています。チーム一丸となって、来年の出場を目標にトレーニングに励む日々。体調管理にも余念がありません。

駅伝は、一人でもレース中に走れなくなれば、そこでチームの記録は途絶えてしまいます。それだけに、コンディションの把握や故障予防は、トレーニングと同じ重要さを持っていると言えます。自分の体調や好みに合った治療を行える低周波治療器の活用は、今後もコンディショニングの一助となっていくことでしょう。

<団体紹介>

駿河台大学 駅伝部

開学と同じ1987年創部。近年は組織力の強化で成績を大きく伸ばし、徳本一善監督のもと東京箱根間往復大学駅伝競走初出場を目指しています。

生田目 大輔さん

駿河台大学駅伝部
3年生

町田 康誠さん

駿河台大学駅伝部
2年生

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