倉橋
私は「受診勧奨モデル」に取り組んでいく中で、社内外の関係者との信頼関係の構築が今まで以上に求められると感じています。そのためには、自らが熱意をもってコミュニケーションをとり、共感を得る。また、パートナーの方々から学び、自分の視野を広げることが重要だと思います。
村田
私はコンセプトをつくる企画・デザインと、それを製品やサービスに落とし込んで具現化する開発側の両方の立場を経験してきました。この経験を通じて双方の考えを理解できるようになり、視野が広がったと感じています。部署が異なっていてもお互いを深く理解することで、部門を超えた信頼を醸成できます。このような一つひとつの信頼を紡いで、オムロン
ヘルスケアが信頼し合った個人が集う会社となることは、スピードや実行力の面でも大きなアドバンテージになると感じています。
永野
会社として連結し信頼を強めて実行力を高めるという意味では、自分たちの考えに共感してもらうような働きかけも重要です。未来に向けた自社の対環境への取り組みを社内外にわかりやすく伝えていくことが、環境グループにも求められていると感じています。「医療機器にはどこまでエコが求められるのか」「エコをどのように訴求すべきなのか」など、しっかりと関係部署の意見を聞き、丁寧に意識を擦り合わせながらプロジェクトを推進していきます。そして、医療業界をリードするような施策をつくり、社会に先駆けて実践していきたいと思います。
藤原
自分たちの想いに共感してもらうことは重要ですよね。私にも経験があります。入社当時に営業実習をやっていた頃は、私自身が血圧に関する知識があまりなく、機器のスペックを中心に考えていました。しかし、本当に伝えて共感してもらいたかったのは、私たちの血圧計がその人の健康づくりに必要で役立つものであるということです。今なら自信をもって、「オムロンの血圧計で血圧を測ることは、このような理由でお客様の健康に役立ちます」と伝えることができます。
小高
今までのやり方や領域にとらわれない挑戦も必要ではないでしょうか。3つのゼロを達成するために、現在の事業や商品・サービス以外にも成果が期待できる領域があるならば、積極的に新しいことにチャレンジしてみたいと思います。例えば「目」によるバイタルセンシングです。現在では、目の情報から全身の健康状態を予測する研究なども始まっており、それらはこれからのオムロン
ヘルスケアのビジネスに大きなインパクトを与える可能性もあります。ヘルスケアの分野では、常にどこかで新しい研究が生まれていますので。
藤原
私は、グローバル規模で将来をとらえることの大切さを感じています。グローバルな視点で考えると、私たちのビジネスの成長チャンスはいたるところにあります。現在、インドなどの新興国では先進国と比較して血圧計はまだまだ普及していません。そのような国やエリアがまだたくさんあります。私の部門がインドで行なっているのは、家庭血圧測定の意義を広め、ヘルスリテラシーを医師と連携して高める取り組みです。これらの取り組みは簡単ではなく時間もかかりますが、オムロン
ヘルスケアとして医師からの信頼があるからこそ、専門家と連携もしやすく、難易度の高い課題にも挑戦できるのだと考えています。
村田
遠隔診療サービスの分野でも同様です。国や地域ごとに医療制度や治療ガイドライン、医療課題がまったく異なります。ビジネスモデルもそれに合わせて構築しなければなりません。一方で、これから医療制度が発展する新興国では、社会インフラの進化と並行して法整備が行なわれます。これは、ヘルスリテラシーの高まりと同時に、最新の医療システムが導入されるチャンスでもあります。そのチャンスをつかむためにも、それぞれの制約に合わせながら、現地のニーズに応えるサービスをいち早く構築していけるような柔軟性とスピードが求められています。
坪井
それは世界中の医療従事者やお客様から信頼を得て、事業を展開している私たちにしかできないことですよね。グローバルでの健康課題の解決において、私たちが活躍する機会はたくさんあります。藤原さんや村田さんもいうように、将来の市場拡大が見込まれるインドや中東・アフリカでは、特にスピーディーに動く必要があります。オムロン
ヘルスケアグループがグローバルに1つになることで課題を共有し、私たちがもつ力を最大限に発揮して、その解決につなげていきたいと考えています。2030年に向けてそれらをリードしていくのは、私たち一人ひとりだと思います。グローバルの各拠点とも連携し、私たちがリーダーシップとスピード感をもって引っ張っていくという想いで、“Going
for ZERO”の達成を目指します。