3. ケガの予防方法
ソックス、靴のインソール(中敷き)に気をつかうことで予防につながります。例えば、5本指のソックスを履き、クッション性があるインソールに変えるだけでも違います。細かいことですが、足の爪を切っておくことも大事。巻爪になると、痛みが出ることもあります。ケガの受傷歴がある場合は、テーピングやサポーターで固定することも一つの方法でしょう。一度伸ばした靭帯が回復することはありません。緩んでしまえば、緩んだままです。足首がぐらぐらした状態では身体を支えられず、ケガを誘発してしまいます。
トレーニングで足首を強化するのも予防の一環。半円型のバランスボールに上にまっすぐ立ち、停止するだけでも足関節と体幹を鍛えられます。重たいメディソンボールを持ち、より負荷をかけるのもいいでしょう。自重トレーニングではスクワッド、ランジがおすすめです。足の指で物をつかむようなイメージで動かし、足の裏の筋肉(足底筋)をつけることも足関節の強化になります。
4. 異変を感じた場合、ケガをした場合の対処方法
足関節を捻挫した場合は、負荷をかけてはいけません。足が地面につけられない状況であれば、固定して松葉杖、車いすを使った方がよいでしょう。患部の腫れがひどい場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。レントゲンを撮るのが望ましいです。骨に異常があるかどうかを見ることが大事。骨折していないと思っても、折れていることはあります。自分で判断せずに医療機関で診断してもらってください。捻挫と骨折は全く違います。骨折となれば、手術の対象となるケースもあります。
ケガをした直後は固定しますが、回復過程では早い段階から可動域を広げていくことが大事です。骨折などがなければ、故障した翌日から痛みが出ない範囲内で動かすほうがよいでしょう。例えば、朝と夜の決まった時間に動かすなど、無理のない程度でエクセサイズをしましょう。動かすことで、血流が促進されます。むしろ、動かさないと、血流が滞り回復が遅れる可能性があります。
5. 足関節のケアがとくに重要なスポーツ種目
バスケットボールをはじめ、バレーボール、サッカー、ハンドボールなど、ジャンプをともなうスポーツは、特にリカバリーケアを念入りにしたほうがよいでしょう。また、ラグビーや柔道など体のコンタクトがあるケース、さらには相手の動きについていく予期せぬリアクション動作が多いテニスなどついても、同じことが言えます。
<記事監修>
株式会社The StadiuM
山田 晃広さん
【現職】
株式会社The StadiuM 代表取締役
株式会社Las Flores 代表取締役
(一般社団法人)Penya F.C.Barcelona Japan 公認サポータズクラブ 副会長
【資格】
鍼灸あん摩マッサージ指圧師
ProSTAアカデミーマスター講師
原田式メンタルトレーニング指導者
【経歴】
日本人初スペインサッカー1部リーグプロ契約トレーナー
多くのなでしこJAPAN、Jリーガーのコンディショニングに携わる