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選手の身体を知り尽くしベストパフォーマンスを引き出す(後編)(2 ⁄ 3)

SUNROCKERS SHIBUYA
Basketball

目次

最良のケア、リカバリーを行うために

昨季、チームの得点源だったライアン・ケリー選手はケガで離脱を余儀なくされました。長いリハビリ期間を終え復帰する今季、ケリー選手に対して2人はどのような準備をしたのでしょうか。
「一番に心掛けたのはケガの原因を知ること。どうのような状況だったのか、本人はどう認識していたのか、コンディションはどうだったのか……そこから今季、どのように継続的なケアをすればいいのかを考えていきます。我々の存在意義は、新しい目線で『こうしたらどうかな』『こんなやり方もあるよ』と提案できること。それは他の選手に対しても同じです。コンディショニング維持のためにチームとして必要なコンディショニング方法があれば、ストレングス&コンディショングコーチやスポーツパフォーマンスディレクターと相談しながら実施することもあります」という小林T。運動機能の強化に関してはその2人に任せて、チーム全体で共有してもらうような取り組み方をしているそうです。
また原田ATによれば、「我々は選手たちからヒアリングしたり、ケアをしたりしながら、気づいたことがあれば『もう少しこんなトレーニングを入れてみたらどうか』という提案をしています」と、それぞれが与えられた役割を果たし、チームワークを活かすことが大切だと強調します。
実際のトレーニングを例にとれば、シーズンオフはランニングの時間を増やしたといいます。トレーナーは、筋力アップや持久力アップという効果を見るのではなく、ラントレを終えた後のケアのタイミングで、実際にどれぐらいの負荷が選手たちにかかったのか、疲労度や選手たちの感じ方などをリサーチすること。それらはシーズン中のケアにも役立ちます。「ケアをルーティン化する」という小林Tのコメントがありましたが、選手の一番良いコンディションをつかんでおくためです。

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