練習の1時間半前から準備運動をする
23歳の小西選手はいまでこそトレーナーの指導もあり、リカバリーケアを徹底していますが、プロになる前はそこまで意識していなかったと言います。関西学院大学時代をふと振り返ると、思わず苦笑していました。
「そもそも、ケアに関する知識がなくて……。担当のトレーナーもいなかったですし、環境の問題は大きかったと思います。基本的にセルフケアがメイン。そこまで時間をかけることもなかったです。リカバリーケアは、習慣化することが大事だと思います。これはプロ選手になり、あらためて感じていることです。正直、高校、大学時代は、毎日のルーティンもほとんどありませんでした。練習で疲れた日は入浴後にストレッチをすることもなく、そのまま寝ることもありましたから。これからプロを目指す選手たちにアドバイスをするとすれば、正しいケアの方法を教えてもらい、学生の頃から癖を付けておく方がいいでしょうね」
練習前の準備もそうでした。大学時代までは全体練習の10分前にコートに出て、軽くストレッチをこなすと、すぐにシュートを打ち始めていましたが、いまは違います。
「チーム練習の1時間半前には体育館に来て、準備運動を始めています。トレーナーさんが用意してくれたメニューをこなし、入念にストレッチもしています」
試合のプレータイムを見ながら、身体のメンテナンスも臨機応変に対応しているようです。出場時間が限られていたシーズン前半は週明けの月曜日から体育館で身体を動かしていましたが、稼働時間が増えたシーズン後半はリカバリーケアに充てる時間も増やしました。身体は酷使すればするほど、その分だけいたわる必要があると言います。