
東海大時代に知った準備の重要性
2022-23シーズンはサンロッカーズ渋谷の加入1年目から先発29試合を含む、59試合に出場した津屋選手。シーズンを通して、大きなケガをすることもなく、190cm、92kgのシューティングガードとして、1試合平均3.9得点をマークしました。ディフェンスでの貢献度も高く、大柄な外国籍選手に対してもフィジカル・コンタクトで簡単に負けません。ケガ知らずの頑強な身体は、一朝一夕でつくられたものではないようです。
津屋選手の1日は起床して、まず一杯の水を飲むところから始まります。栄養バランスの取れた朝食を取ると、『仕事場』に行く支度を整えます。チーム練習が始まる1時間前には、体育館に到着するようにしていると言います。
「僕の場合、コートに入り、何よりも始めにボールを触って感覚を確かめます。いつも決まった形のシュートを打っています。日によって、トレーニングルームでコア系(体幹系)のメニューをこなすこともありますが、まずバスケットボールの動きで体の調子を確認します。例えば、シュートを打ったときに肩が上がりにくい、足が重いと感じれば、そこでトレーナーに相談します」
プロになる前から準備の習慣は変わりません。ストレッチありきではなく、人によって、身体の整え方はさまざま。津屋選手が準備の重要性に気づいたのは、東海大学体育学部スポーツ学科で学んでいた頃でした。入学すると、すぐに4年生の学生トレーナーに厳しく指導されたことを覚えています。
「当時は準備の重要性をあまり理解していなくて、嫌々こなしていました。ただ、レベルが上がるたびにプレーの強度は高くなり、ケガ人も増えていきました。そこで、準備の差が歴然とした差になって表れました。身体をしっかりケアしている人は負傷しても、すぐに復帰してきますし、大きなケガにつながらないことが多かったんです」
京都の洛南高校時代はケガで戦線を離脱することも結構ありました。しかし、準備に気を遣うようになった大学からは徐々に故障する回数も減っていきました。