先輩の背中を見て学んだケアの重要性
アマチュア時代からケアの重要性を認識していたわけではないと言います。名門の能代工業高校(秋田)時代から入浴後のストレッチを行っていたものの、意識はそこまで高くなったそうです。自分の身体と真摯に向き合うようになったのは、専修大学3年時にサンロッカーズ渋谷の特別指定選手として選手登録されたときでした。いつものように全体練習が始まる少し前に体育館に向かうと、すでにベテラン選手は準備を始めていました。キャリアの晩年を迎えていた当時37歳の清水太志郎選手(現・三遠ネオフェニックス・アシスタントコーチ)です。次の日も、また次の日も、練習前後の静かな体育館で人一倍、入念に身体のケアを行っていたと言います。
「チーム練習以上にケアに時間を費やしていたと思います。あのとき、プロの世界で長く活躍していくためには、これくらい身体のメンテナンスに気を使わないといけないんだな、と思いました」
先輩の背中からは多くのことを学びました。大学時代までは、特別な準備をしなくても、思うように身体が動いていましたが、あらためてメンテナンスの重要性を実感しました。
「やはり、ケア一つでパフォーマンスは変わってきますし、ケガの予防にもつながります。若いうちからの小さな積み重ねが大事だと思います」