
肩の可動域を広げればスイングが変わる
安藤選手は祖父の影響で幼少期からゴルフになじみ、小学校3年生の頃から本格的に競技を始めました。ゴルファーとして頭角を現したのは、名門の埼玉栄高校時代。ゴルフ部の同期には現在、日本女子プロゴルフ協会ツアー(JLPGA)で活躍し、優勝経験も持つ岩井明愛選手、千怜選手の双子姉妹もいました。彼女らともに関東大会で団体優勝を飾るなど、多くの実績を残しています。高校卒業後は奨学金制度を利用してアメリカに単身ゴルフ留学し、現在は南ミシシッピ大学に通う4年生です。1年生からレギュラーとなり、2年時にはシーズン戦で団体優勝に貢献、個人でも2位を獲得しました、そして3年時ではSunbeltカンファレンスで個人3位を獲得。異国の環境にも順応し、忙しくも充実した毎日を過ごしています。
1日のスケジュールは、勉強とゴルフでぎっしり詰まっています。月、水、金曜日の朝6時から7時は、筋力トレーニングをこなすのがルーティン。ゴルフ部専属のアスレチックトレーナーから指導を受け、ゴルフに特化したカラダづくりを行っています。高校までは自重トレーニングばかりでしたが、大学では器具を使って鍛えます。効果をより実感しているのは、肩回りです。ゴルフをする上では、欠かせないとしみじみ話します。
「肩の可動域を広げる動きのトレーニング、ストレッチを続けていると、スイングが変わってくるのを実感しました」
早朝のトレーニングでたっぷり汗をかくと、大学の寮に戻って朝食を食べ、素早く授業の準備に入ります。午前中は集中して2コマ、3コマの講義を受けるのが日課。ゴルフ部のチーム練習は、13時半から16時半までです。キャンパスから車で15分程度の距離には、広大な練習場が広がっています。日によって個別メニューとなり、ドライバー、アプローチ、パターの技を磨きます。コーチが個人に合った練習を考えてくれるのです。チーム練習はきっちり3時間。NCAA(全米大学体育協会)規定により、コーチが指導できる時間が決められているのです。ただ、居残り練習は個人の判断に委ねられており、練習場は自由に使用できると言います。
「もう少し練習をしたいと思えば、チームメイトたちと残って、コースが閉まる18時頃まで練習しています。ゴルフの練習環境は抜群にいいですね。いつでも芝生から打てますから。そこは日本とは違うかもしれませんね。やはり、マットとは違います」