女性アスリート

ハンドボール選手の強化すべきポイントと有効なリカバリーケアとは(1 ⁄ 3)

OMRON Pindys
Handball

目次

練習やリーグ戦など、日々身体を酷使する選手にとってベストなコンディションを保つのは並大抵のことではありません。シーズンを通して、高いパフォーマンスを発揮するためには、必要な部分の筋力強化としっかりとしたリカバリーケアが不可欠となります。チームの専属トレーナーとして、選手一人ひとりをサポートするアスレティックトレーナーの堀幸奈さんに強化のポイントやリカバリーケアの方法などを伺いました。

ヒップまわりやハムストリングスの強化が脚関節のケガを防ぐ

ピンディーズの専属トレーナーとして、肉体的にも精神的にも、日々選手たちをサポートしているアスレティックトレーナーの堀さん。大学時代から学生トレーナーとしてハンドボール部に帯同し、その後もさまざまなスポーツのトレーナーとして活躍してきました。コートの中を走り回り、ジャンプや選手同士の接触なども多いハンドボール。ケガが多いスポーツでもあります。「ハンドボールはカッティングや切り返しといった動作、フェイントの動きなど、脚関節への負担が大きいスポーツです。重傷度はさまざまですが足首の捻挫が多く、それを繰り返す選手が多いのも現実。また、40mあるコート内を全速力で走り、高くジャンプし体勢を崩しながらシュートしたりするので、着地の際や接触などでヒザを痛めて重傷化することも多いですね。」思わぬ負荷がかかることも多く、日頃から、自身の身体をコントロールできる身体にするためのトレーニングを取り入れているそうです。
「ピンディーズで重要視しているのはヒップまわりとハムストリングスといって脚の裏側の筋肉の強化です。それは股関節の動きをしっかり出せるようにするためで、ぶつかる瞬間やジャンプといった動作には、股関節の動きが非常に重要になってきます。でも、中学生や高校生など10代の選手は、下半身の動きをヒザで調整することが多く、股関節をしっかりと使うことができない選手が多い。それに比べて、ヨーロッパなどではジュニア時代から股関節の動きをトレーニングに取り入れていて、とても重要視しています。」股関節の安定が悪いとヒザにブレが出てしまったり、ヒザの靭帯断裂や半月板損傷といった大きなケガに繋がりやすくなります。女性は特に強化が必要な部位で、選手たちにはチューブを使って負荷をかけたトレーニングなど、下半身の強化プログラムを徹底。全体トレーニングの前に各自でアップをしてから取り組むようにしているそうです。

SHARE

Back