女性アスリート

学生アスリートの月経との向き合い方(1 ⁄ 3)

Tokyo Women's College of Physical Education
Handball

目次

オムロン ヘルスケア株式会社とオムロン ハンドボール部は2022年11月30日、東京女子体育大学の体育学部に向けた、『女性アスリートのセルフコンディショニングセミナー』を開催。当日、受講した同大学ハンドボール部の監督、トレーナー、選手に月経との向き合い方、セミナーの感想などについて聞きました。

「月経痛に悩む選手には婦人科を勧めたいです」(監督)

会場の脇でじっと耳を傾けていた東京女子体育大学ハンドボール部の八尾泰寛(やお やすひろ)監督はセミナーを聞き終えると、少しバツが悪そうに口を開きました。
「正直、月経がパフォーマンスに大きな影響を及ぼすとは、そこまで思っていなかったんです。あまり専門的な知識がなかったので、勉強になりました」
同大の監督として18年目を迎えるなか、ここ数年は月経痛(生理痛)に苦しむ選手の対応に頭を悩ませていました。痛みを抑える薬を飲ませても、思うように効かないこともしばしば。一方で薬効の強い薬を飲ませると、副作用も心配しないといけません。適切な対処法が分かりませんでした。54歳のベテラン指導者とはいえ、性別は男性。女性の身体のことに対して、どこまで踏み込んでいいのか、迷うところもありました。女子選手たちから月経関連の悩みなどを聞く機会も少なかったようです。
「睡眠と栄養をしっかり取るように指導はしていましたが、選手任せにするところが多かったです。今回のセミナーを聞いたことで、いま一度考え直したいと思います。監督の私を含め、選手たち自身の意識を高め、自己管理を徹底させていきたいです。これからは『薬を飲め』と言うだけではなく、婦人科に行くことを積極的に勧めたいです。理想を言えば、定期的に婦人科の先生に来てもらえればいいんですけどね」
昔と今は違います。最近ではメディアなどで積極的に月経関連のことを発信する女子のトップアスリートたちも増えてきました。

SHARE

Back