「月経周期を気にしていない選手が多いです」(トレーナー)
ただ、学生レベルでは、意識はまだそこまで高くない現状があります。東京女子体育大学のハンドボール部でトレーニングからリハビリ、治療までをサポートしている岩城久雄アスレティックトレーナーは、選手たちに自らの身体と真摯に向き合う必要性を説いています。
「月経痛がひどくない選手は、周期を含めて、あまり気にしていないケースも多いんです。だから、コンディショニングを整えるトレーナーとしては、こうしたセミナーを開いてくれると、とても助かります。選手たちは自分自身の体調の変化にもっと敏感になったほうがいいでしょう。精神的に安定せず、好不調の要因になることもあります」
現在はトレーナーから積極的にコミュニケーションを取り、選手たちの意識を促すようにしています。たとえ男性トレーナーで自身が体感できなくても、選手のコンディションを管理する立場として、ピルを使った月経移動など、知識として持っておくことが大事だと言います。
「最終的な判断は選手自身がしないといけませんが、専門家である婦人科の先生に介入してもらいながら、サポートしていければいいですね」