自転車乗り共通の症状に低周波治療器を活用
片山さんが自分の身体のケアに目を向けるようになったのは、50代後半を迎えてからのことでした。
「若い頃からムチャを続けた反動が一挙にやってきたんです。親からもらった強い身体も物理的に古くなり、筋肉痛は3日後くらいに出るようになりましたし、『前屈しても床に手がつかない』『階段でふらつく』といったごく普通の加齢の症状が出はじめました。血液中のCPK(筋肉細胞に多く含まれている酵素の一種)の数値が異常に高くなり、緊急入院したこともあります。原因は過度な運動を重ねていたうえに何のケアもしてこなかったからでしょう。そこから身体のケアやコンディショニングを意識しはじめました」
片山さんはいま、基本的なところから日々のコンディショニングに取り組んでいます。
「自分でストレッチをして、さらにマッサージをしてもらっています。身体に強い負荷をかける日は、事前に関節を温めるために朝からお風呂に入るようにもなりました。そして運動後はすぐに食事を摂るのではなく、アイシングで患部の熱をしっかり抑えたうえで、消化・吸収の早い液体のタンパク質を摂っています。そうやって様々なケアを実践してみて、一般的なケアの方法の効果をいまさらながら実感しているところです(笑)」
低周波治療器については、F1レーサーの時代から使用した経験もあり、今も確かな効果を実感しているそう。
「乳酸が溜まってパンパンになった状態の筋肉は、ただ休ませるだけでは効率的な回復はできません。そこで効果的なのは、低周波治療器、高周波温熱器などで適度な刺激を与えて筋肉を動かすこと。こうした治療機器は世界中のスポーツチームやアスリートが、疲労回復や怪我の早期回復の目的で使っていますね」
低周波治療器は、片山さんの日頃のケアに欠かせないアイテムになっています。夜の9時~11時頃のリラックスタイムにテレビを見ながら、筋肉の疲労回復を助けるモードを使うことが多いとのこと。
「継続的に使用することで身体が疲れにくくなりましたし、持久系の筋肉が柔らかくなり、動きが良くなったことも感じます。また大臀筋の奥までほぐせる点も、マッサージにはない効果だと感じます」
自転車でのトレーニングを続けている片山さんは、太ももの筋肉(大腿四頭筋)を中心に低周波治療器を使っています。
「自転車に乗る人は太ももが命。そこを短い時間のケアで効率的に回復できれば、トレーニングの時間を増やすことができるので、そのケアに役立つ治療機は非常に便利に感じます。また膝関節の外側に痛みが出る腸脛靱帯炎は自転車乗りの多くが悩む症状で、僕も左膝に症状が出ていますが、低周波治療器はその痛みの緩和にも効果を感じています」