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日本女子陸上界のエースが語る「最高のパフォーマンス」を発揮するための筋肉ケア(3 ⁄ 3)

Nozomi Tanaka
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目次

持ち運べるサイズ、電流の強さを調整できるのが良かった

低周波治療器の扱いやすさについて、実際に使用している田中選手は自身に合った治療設定ができる点を気に入っていると言います。
「治療モードが細かくわかれており、時間の長さ、電流の強さを簡単に調整できるのが、私にとっては良かったです。筋肉に刺激を与え過ぎてしまうと、緩み過ぎてしまう不安もあったので。オムロンの低周波治療器は、電流の強さのレベルをコントロールしやすかったので、思い切って使うことができたと思います」
モードは『ペイン』を選択し、筋肉のコンディションによって、電流の強さのレベルを「1」ずつ上げながら強さをコントロールしていました。田中選手の場合、痛みが出る前に使用するのがポイントでした。筋肉の違和感や痛みの前兆を感じたときに低周波治療器を利用し、大きな故障につながるのを防いだようです。使用にあたっては、普段、身体を見てもらっているトレーナーさんにも相談しました。
「どこに電気を流せば、股関節に効きやすいのかをアドバイスしてもらったんです。気を遣ったのは、パッドを貼る位置ですね。私の場合は体幹につながっている腸腰筋(腰から太ももの付け根に位置する筋肉)、梨状筋(臀部の深部にある筋肉)、内転筋に当てていました」
就寝前にストレッチ器具で30分間、筋肉をほぐしたあと、低周波治療器で15分ずつパッドの位置を変えながら計30分ほどはケアに時間を割いたと言います。股関節に違和感があった約2カ月程度は使用を続け、効果を実感していました。
「違和感から痛みに変わる怖さがありましたが、ずっと使っていると、いつの間にかに違和感は消えていました。すぐに対応したことも幸いしたかもしれないです」
無論、練習後のリカバリーケアだけのおかげではありません。田中選手は他の場面でも低周波治療器を活用していたようです。

(後編に続く)

<プロフィール紹介>

田中 希実さん

1999年9月4日生まれ

兵庫県小野市出身の女子陸上競技選手。(専門種目は、800m、1500m、5000m、中距離走・長距離走)
中学校から陸上競技を始め、高校時代には全国大会で数々の入賞を果たし、U20世界選手権では3000mで金メダルを獲得。ジュニア世代をけん引する存在として活躍を続けた。女子1000m、1500m、2000m、3000m、5000mの日本記録保持者であり、2021年東京オリンピックでは日本人初の決勝進出を出場果たす。2023年にNew Balanceに所属。日本陸上競技界を代表するひとりとして、現在もグローバルで活躍するトップアスリート。

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