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低周波治療器はお守りのような存在(1 ⁄ 3)

Nozomi Tanaka
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陸上競技女子トラック種目で次から次に日本記録を更新し、世界の舞台でもコンスタントに活躍する田中希実選手。安定してパフォーマンスを発揮している理由の一つは、ケガなく継続して練習を積み重ねてきたからだと言います。第一線で結果を出し続けるランナーは、どのような身体のセルフケアを行っているのか。低周波治療器の活用術を含めて、本人に聞きました。

世界最高峰の大会にも持参した『お守り』

田中選手は低周波治療器を購入当初、身体に違和感を覚えたときや体幹トレーニングの前にペインモード、リカバリーモードを使用していましたが、徐々に生活の中でも活用するようになったと言います。
「マイクロカレントモードは刺激をほとんど感じないので、時間的な余裕があれば、寝る前などに作業をしながらケアしていました。それこそ、歯を磨いているときに凝りやすい背中に使うこともありましたね」
微弱な電流を流すモードのため、直接効いている体感はすぐに得られなかったものの、使い続けることで疲労が抜けている感覚を覚えました。何よりメリットに感じたのは、時間を有効に使えることです。2024年シーズンを振り返り、しみじみと話していました。
「今思うと移動中の飛行機などで、もっと利用できたなって。私は猫背なので、背中の筋肉が張りやすくて……。普段、機内ではマッサージガンを使うことが多いのですが、いま考えれば、外的な刺激よりも内部に刺激を入れたほうが、移動後に身体がスムーズに動いたかもしれません。来シーズンからは、移動中に使ってみようと思っています。マッサージガンは振動音もありますし、他のお客さんの目を気にしないといけないので」
2024年シーズンは遠征用のスーツケースに、いつも低周波治療器が入っていたようです。海外のお土産売り場で購入したかわいいポーチに入れ、持ち運んでいました。同年の夏、フランスのパリで開催された世界最高峰の大会にも持参したと言います。
「『痛みが出たらどうしよう』という不安と常に隣り合わせなので、もしそうなっても『打つ手はあるぞ』と頭の片隅に置いていました。そのおかげで、競技にも集中できたと思います。『お守り』のような感じで、持っていましたね」

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