アマチュア

「ケガを未然に防ぐにはコミュニケーション能力も大事」(2 ⁄ 3)

Aomori Yamada High School Soccer Club
Soccer

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「自分自身が一番、自分のことを知らないといけない。1日24時間あるなかで、弱点を改善するために多くの時間を使う」

準備とリカバリーケアに気を使うのは、試合日の前後だけではありません。毎日のことです。青森山田高校の全体練習は、1日に2時間程度。毎年、全国制覇を目標とするチームなので、当然、トレーニングの強度は高くなります。意識の高い選手たちは、そこからプラスアルファで技術を磨き、身体を鍛えます。グラウンドで居残り練習もすれば、校内の施設で筋力トレーニングを含めたフィジカル強化にも時間を割きます。体力に自信を持っている選手たちでも、それだけ身体を酷使すれば疲労は溜まるものです。小湊選手は1週間のサイクルのなか、週末の試合までいかに疲れを残さないかを常に考えています。
「週末の日曜日に試合があれば、筋トレは週初めの月曜日から水曜日までにしています」
筋力トレーニングは、チーム専属トレーナーの指導のもと、正しいフォームで目的に合わせて行っています。小湊選手の場合、持ち味であるアジリティーを損なわないように重りを使ったウエイトトレーニングは適度に抑え、主に自重トレーニングを多く取り入れています。178cm、73.5kgの体格は、決して大柄の部類ではないと自覚しています。
「これ以上体重を増やしてもどうなのかな、と。僕はコーディネーションを大事にしたいです。無理の効くプレーが持ち味なので、重心がブレないような身体づくりをしています。いまは体幹トレーニングをメインに自分にとって必要なことをしています。筋力トレーニングも自分で考えてやらないといけないと思っています。黒田(剛)監督からいつも言われているんです。『自分自身が一番、自分のことを知らないといけない。1日24時間あるなかで、弱点を改善するために多くの時間を使え』って」
小湊選手は空き時間を見つけては、トレーニング室に足を運んでいます。現在、J1リーグのFC東京で高卒1年目からレギュラーとして活躍しているOBの松木玖生選手からは大きな影響を受けました。1学年上の先輩は暇さえあれば、身体を鍛えていたと言います。
「一切妥協することなく、トレーニングに打ち込む姿を見てきましたから。プロであれだけ活躍しているのも納得できます」
ただ、小湊選手はそのままマネすることはありません。プレースタイルも違えば、身体のつくりも違います。オーバートレーニングには細心の注意を払い、追い込みながらも身体に少しでも違和感が出たら、トレーナーに相談します。
「自分の身体は、自分がよくわかっています。感覚の部分はありますが、自ら歯止めはかけないといけません」

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