「自分の特徴をよく知ること」
関東第一高校ではフィジカルトレーニングに関しても、固定観念にとらわれない指導をしています。小野監督は、特にコーディネーション能力の向上に目を向けています。上半身、下半身の動きが良くなければ、プレーが良くならないと言います。
「一つひとつのプレーをとっても、すべて身体の動きが関係しています。関節、筋肉が柔らかければいいかと言えば、それだけでもダメです。サッカーは相手のいるスポーツ。フィジカルコンタクトに対して、屈しない強さも必要。柔軟性、パワーのバランスが取れていないといけません」
身体づくり、コンディショニングの重要性を説く小野監督が、いつも選手たちに言い聞かせていることがあります。
「『いま自分が持っているものをどのように活かすかを考えないといけない』と。仮に筋力トレーニングでパーツを大きくしても、使えないと意味がありませんから。他人と同じである必要はないです。まずは、自分の特徴をよく知ること。『個別性』が大事だと思っています」
答えは一つではありません。小野監督は、これからも選手一人ひとりと向き合う指導を続けていくつもりです。