
筋力アップよりも維持することを考える
今年2月で54歳を迎えた長谷川さんは、国内で最多のタイトル数を誇る鹿島の主力として、J1リーグ4回、ナビスコカップ3回、天皇杯2回と優勝を経験しています。11シーズンにわたってFWとして活躍し、クラブ歴代最多のリーグ戦89ゴールを記録。2003年に現役を退いた後はアカデミー組織のコーチ、スカウトを歴任しました。2023年3月からはカシマスタジアム内の『アントラーズスポーツドック カシマウェフネスプラザ』で働き、主に65歳以上を対象とした介護予防の指導をしています。長谷川さんは現在の仕事内容を丁寧に説明してくれました。
「一人暮らしの方も多いので、まずは会話をすることです。そして、日常生活の中で歩く量を増やすようにすること。その際、筋力の低下とともに転ぶリスクも高まっているので、転倒を防止するための運動を促しています。2つ、3つの動作を同時に行うことがその一つです。例えば、足を動かしながら手の動作を入れます。ジャンケンのグー、チョキ、パーをしながら、歩くこともそう。脳を活性化させ、なるべくスムーズに動かせるようにします」
アントラーズスポーツドックでの長谷川さんの業務は、多岐に渡ります。毎週月曜日は20代から70代まで幅広い年齢層が参加する『コンディショニング』のプログラムを担当。自らデモンストレーションを行い、お手本を見せています。定番メニューの一つであるラダートレーニングでは、元プロ選手らしく俊敏にステップを踏んでいるようです。
「50代、60代と年齢を重ねてくれば、筋力も衰えてきます。そうなってくると、筋力をアプさせるよりも、維持していくことを考えないといけません。生涯、スポーツを楽しみ、健康を促進するためにも大事なことです」
運動時のケガを防止するためにはウォーミングアップ、リカバリーケアも欠かせないです。小学生向けの『親子かけっこ教室』ではスプリントを実演することもあり、自身のケアも怠りません。運動直後のストレッチに加え、夜は時間をかけて、筋肉をほぐしています。
「毎週月曜日、プログラムがある夜は、風呂上がりに必ずオムロンヘルスケアの低周波治療器でリカバリーケアを行っています。寝転がってリラックした状態で、まず30分1セット、それでも足りないときは30分2セットの1時間はケアしますね」
使用しているのは『リカバリーモード3』、『ペインケアモード2』。部位はふくろはぎ、太腿の裏をケア。いまでは、すっかり手放せなくなっているようです。
「寝る前に低周波治療器を使用すると、翌朝がすごく楽になるんです。疲れていた足が軽くなった感じがします。筋肉の張りが和らぎますから。トレーナー目線でも、運動する人たちに勧めたいですね」