プロ・実業団アスリート

アントラーズユースで徹底される『傷害予防』とケガからの復帰方法(2 ⁄ 3)

Antlers academy youth
Soccer

目次

肉離れ、捻挫の際のリハビリ方法

肉離れ、捻挫を受傷した場合、リハビリはどのような過程で進めているのか。小室トレーナーはドクターの診断結果がでれば、フィジカルコーチと連携し、試合復帰から逆算してプランを立てていきます。
「どのタイミングでジョギングを開始するのか。いつスプリント(全力疾走)を入れ、コンタクト(接触)プレーに移行していくのか、こちらで大まかなプログラムを組みますが、選手たちにも復帰までのスケジュールを考えてもらいます。ユースからトップチームに昇格し、プロ契約を結べるのはほんの一握りです。高校卒業後、トレーナーが常駐していない大学、社会人のチームでプレーする選手たちもいるでしょう。そのときに困らないようにしたいと思っています」
大切にしているのは、選手たちとコミュニケーションを取りながら考える癖をつけさせること。自身の身体に意識を向けることでケアの意識も高まってきます。アントラーズユースの選手たちは、自発的にアイシングする選手たちも多いと言います。
リハビリの段階で気をつけているのは、負傷箇所の痛みのチェック。ハムストリングスの肉離れの場合、手で押して痛みがないかどうか。ストレッチで伸ばしたときに違和感がないかどうか。うつ伏せでヒザを上げる、仰向けでヒザを曲げる動作でも確認し、ジョギングの段階に進んでいきます。筋肉を痛めているときのストレッチは細心の注意が必要です。無理に伸ばすと、回復を遅らせることもあります。また、スプリントするときに再発させる選手が多いので、気をつけないといけません。捻挫の場合、足の指をしっかり握れ、開くことができるかどうかを見ます。足の指と指の間に手の指が入るといいでしょう。片足立ちが安定してできるかもテスト項目の一つです。
「復帰までには入念にチェックしながら進めています」

SHARE

Back