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ハードな海外遠征を続けるプロテニス選手のリカバリーケア(2 ⁄ 3)

Takuya Kumasaka, Ryusuke Horiuchi
Tennis

目次

過酷な海外遠征をこなすためのリカバリーケア

学生テニスからプロの世界へと進み、試合の場においてはどんなところに違いを見出すことができるのでしょうか。

「サービスのスピードや精度が大きく違うんじゃないかと思います。個人的にも、大学を卒業してからサービスを強化していて、そのために必要なトレーニングを課したり、動き方を少しずつ改善していったりしています」(熊坂選手)

「すべてのショットの精度で勝敗が決まるということは言えると思います。海外での試合を考えると、外国の人たちに負けないスピードとパワーをトレーニングで鍛えるようにして、あとはショットの精度が上回っていれば勝ちに繋がるかなと」(堀内選手)

ハードな海外遠征をしながら、1年間で20〜30の大会に出場するというプロ生活を送っている両選手。「好きじゃないと続けられない」(堀内選手)という過酷な行程をこなすためには、身体のコンディショニングがとても重要になります。

「僕は食事の量とかバランスに気を使っています。それから、睡眠時間がどうしても取れない時もあるので、疲れた時ほど規則正しい生活を意識する。治療にも週に1回くらいは行っています」(堀内選手)

「自分は練習の前後や夜に行うストレッチが中心になっています。加えて、週に1〜2回、治療院に行ってケアをしていますね」(熊坂選手)

そんなおふたりが身体のケアをしっかり意識するようになったのはどんなきっかけからだったのでしょうか。

「僕は以前から体調を崩すことが多くて、そうすると試合に出られないだけではなくて、練習もトレーニングもできなくなるのでリカバリーに時間かかるんですよね。1か月休むと、体力や筋力を戻すのに2か月くらいかかる。当然、ランキングは上がらないですし、精神的にもダメージがあります。だから、年間を通して怪我をせず、体調を崩さないこと、練習とトレーニングをフルでできることが競技力の向上において結構大事だし、休むことも重要と考えるようになりましたね」(堀内選手)

「僕がリカバリーに目を向けるようになったのは亜細亜大学に入ってからですね。そこで初めてトレーナーさんのアドバイスをいただいたり、自分でも本を読んだりしてケアへの意識が変わり始めました。それから、1年生の時に肩を壊してしまって、その時に基本的なストレッチやストレッチポールを使った具体的なケアの仕方を学びました」(熊坂選手)

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