
過酷なトレーニングを通じて気づいたケアの重要性
大学に入る前からテニスに励んできた日野選手と李選手ですが、亜細亜大学テニス部の門をくぐることで、このスポーツとの向き合い方が変わりました。とりわけ大きな変化が、同チームが誇る圧倒的な練習とトレーニングの量だったと口を揃えます。
「基本的には1週間のうち6日間練習をしていて、平日は3時間の練習と1時間のトレーニング。授業がない休日や休暇中は午前中に3時間、午後に3時間の練習をして、その後に2時間ほどのトレーニングを行っています。筋力トレーニングはもちろんのこと、インターバルトレーニングやコートでのクイックネス(俊敏性)を高めるトレーニングなどをいろいろ組み合わせていますね。これに加えて、毎日5kmのランニングもあります」(日野選手)
「トレーニングのための素晴らしい施設も用意されていて、ウェイトトレーニングなどは大学に入って初めて本格的にできるようになりました。ここまでテニスに打ち込める環境は、それまではなかったです」(李選手)
練習とトレーニングをみっちり重ねる日々の成果は、自ずと身体にもパフォーマンスにもあらわれてきました。
「自分は体つきが変わったとよく周りに言われます。入学して本格的にトレーニングを始めたことで、体重は5kgほど増えました。サーブなど筋力が必要なショットで、しっかり力を出せるようになったと思います」(李選手)
「力が身に付いたことももちろんありますし、いちからウェイトトレーニングをやってみて、テニスというものの概念が根本から変わりました。こうやって切磋琢磨できる環境に身を置くことでテニスと向き合う意識もガラッと変わりました」(日野選手)
また、それだけのハードな練習量をこなすことが、リカバリーケアにしっかり向き合うきっかけにもなったと日野選手は話します。
「ここまで練習とトレーニングに時間を割いているチームは他の大学にはないと思います。休日などはまるまる1日練習をしていますから。それだけ練習量やトレーニングが多いからこそ、ケアもしっかりやる必要がある。練習とケアとで、6対4あるいは7対3くらいの割合で時間を使うことが大事なんじゃないかと思うようになりました」(日野選手)