30代の専業主婦です。最近、疲労や動悸が気になります。更年期にはまだ早いと思うのですが、健康診断で調べたほうがよいですか?

不整脈・心房細動 自覚症状・予兆
30代の専業主婦です。最近、疲労や動悸が気になります。更年期にはまだ早いと思うのですが、健康診断で調べたほうがよいですか?
疲労や動悸などは更年期障害だけでなく、高血圧、肥満、糖尿病、動脈硬化の症状としても考えられます。より厳密な健康管理のためには、血液検査などを含む健康診断を受けたほうがよいでしょう。
更年期障害は女性にとって気になる病気のひとつです。加齢とともに発症する可能性が高くなり、一般的には閉経前後の 5~10年の間に発症するとされていますが、場合によってはもう少し早い時期から現れることもあります。自覚症状はさまざまで、代表的なものとして、ほてり、のぼせ、発汗、疲労、動悸などが挙げられます。ただし、こういった症状のいくつかは、更年期障害特有のものではなく、高血圧などの生活習慣病でも認められます。例えば、ほてりやのぼせは高血圧や心臓疾患の、動悸や息切れは狭心症や肥満の、疲労は糖尿病や肥満の、というように自分では更年期障害だと思っていた症状が本当は重篤な生活習慣病のものであることもあり得るのです。また、更年期障害の主な原因としては、エストロゲンという女性ホルモンの減少が大きく関与していると考えられていますが、高血圧や動脈硬化なども加齢による血圧の上昇やエストロゲンの減少による血中コレステロールの増加などが原因で起こります。更年期障害に限らず、それらの生活習慣病を早期に発見するためには、定期的に健康診断を受けることが非常に有効です。気になる症状があるようでしたら、一度医師の診断をあおぎましょう。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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