vol.4 先日、糖尿病と診断され「教育入院」を勧められました。「教育入院」ではどのようなことをするのですか

生活習慣病Q&A
先日、糖尿病と診断され「教育入院」を勧められました。「教育入院」ではどのようなことをするのですか
糖尿病治療の正しい知識、食事、運動方法など、糖尿病とうまく付き合っていくための方法を学びます。
糖尿病の治療は薬による治療に加え、食事・運動療法などの一般療法も大きな柱になります。ただし、糖尿病の方が、摂取カロリーを極端に減らしたり、激しい運動をすると、低血糖などの重篤な状態になることもあるので、患者さんは正しい知識を持って治療に臨む必要があります。また、自覚症状に乏しい糖尿病の合併症の恐ろしさも理解した上で、治療に取り組んでもらいたいと思います。
糖尿病の「教育入院」では各種精密検査に加え、糖尿病に関する講義、栄養士による食事指導、理学療法士による運動指導など、糖尿病患者の日常生活に必要な知識や技術を専門のスタッフから学びます。糖尿病の起こり方から合併症までの広い範囲の知識を得ることで、これからの治療を十分に理解して受けることができます。また、栄養士や理学療法士による指導で安全で効果的な治療方法を学ぶことができるでしょう。血糖の自己測定の講習、体調の悪い日の対処法など日々の管理に必要な技術も学びます。
カリキュラムや日程などは各医療機関によって異なります。入院期間は病状や合併症の有無によって変化しますが1週間から1ヵ月程度で、合併症の専門医(眼科、歯科など)による指導が盛り込まれている所もあります。詳しくは受診している医療機関に問い合わせてください。

先生のプロフィール

山田 信博先生

山田 信博 先生

筑波大学学長
略歴
昭和51年 東京大学医学部医学科卒業
昭和53年 東京大学医学部附属病院 第三内科医員
昭和58年 カルフォルニア大学サンフランシスコ校留学
昭和61年 東京大学医学部第三内科助手
平成6年 東京大学医学部第三内科講師
平成7年 東京大学医学部第三内科助教授
平成10年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科助教授
平成11年 筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝)教授
平成21年 筑波大学学長
ご専門
糖尿病、内分泌、動脈硬化

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