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vol.94 あなたの高血圧・糖尿病は、睡眠不足が原因かも!?

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Vol.94 あなたの高血圧・糖尿病は、睡眠不足が原因かも!? “たかが睡眠不足”と思っている人もいますが、実は睡眠不足はさまざまな疾患を引き起こしています。
生活習慣病の中で最も患者・予備軍の多い高血圧。アメリカ・シカゴ大学保健学部の研究者らによって十分な睡眠をとっていない中高年では高血圧になる可能性が高いと発表されました。睡眠時間が少ないほど高血圧になる割合が高く、睡眠時間が6時間と5時間のグループを比較すると、5時間のグループが高血圧になる割合が37%も高かったのです。
この5時間のグループにおける睡眠の質の低下がより深刻と研究者らは指摘しました。つまり、睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群など)があると高血圧のリスクはより高いというのです。
なぜ、睡眠障害が高血圧を引き起こすのか?――それには自律神経が大きく関係しています。一般的に、健康な人の血圧の一日における変化は、起床時から血圧が上昇し、80-120mmHgあたりで日中を過ごして夕方を迎え、少しずつ血圧が低下し、眠っている間は低くなります。これは、日中の活動時には交感神経が優位となり、就寝中には副交感神経が優位となるからです。
一方睡眠不足、それも睡眠障害によって睡眠中に何度も覚醒していると、眠りの質はきわめて悪くなります。つまり、目は開いてなくとも脳が覚醒することで交感神経が優位となり、日中同様の血圧の高さを示してしまうのです。これが高血圧を招くことになります。そして、もっと怖いことに――。夜間/早朝高血圧は「心筋梗塞」や「脳卒中」のリスクを持続性高血圧(一般的な高血圧)の6倍に上げるという研究報告があるのです。
高血圧の治療を受けている人の中には、降圧薬を服用しても血圧が下がらない人が意外に多いと指摘されています。そして、高血圧の人の約10%に質の良い睡眠がとれない睡眠時無呼吸症候群があります。
高血圧が降圧薬で改善しない人は、睡眠障害を疑って、医師に相談してみましょう。

糖尿病患者も日本人には多いですが、糖尿病の95%を占めるⅡ型糖尿病にも睡眠不足は大きく影響を及ぼします。糖尿病は血糖が過剰になる病気です。血糖が多い高血糖状態が続くと多くの合併症を起こすことになります。健康な人々が高血糖になることなく過ごしていられるのは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンがすい臓から分泌され、血糖の量をコントロールしているからですが、睡眠不足はインスリンの効きを低下させてしまうのです。結果、糖尿病を発症することになります。
この場合も、睡眠不足のバックグラウンドに睡眠時無呼吸症候群の患者の多いことが指摘されています。普段から昼も眠くてたまらないという糖尿病、糖尿病予備軍の人も、医師に相談しましょう。

高血圧も糖尿病も睡眠時無呼吸症候群が原因であればその治療を、また、睡眠障害であれば「精神安定薬」「睡眠導入薬」で改善へと向かいます。長く放置してしまうと動脈硬化が進むとともに心臓の機能が低下してしまうので、早期に医師に相談すべきでしょう。

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