「寿命」と、「健康寿命」とのギャップは約10年。
その大きな原因となっているのが高血圧です。
「平均寿命」が男女ともに80歳台を超え、世界一の長寿国と呼ばれる日本。しかし、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を意味する「平均健康寿命」は男女ともに70歳台と、寿命と健康寿命の間には10年近い隔たりがあることが社会課題となっています。
この10年の隔たりは、本人はもちろん、一緒に暮らし、介護をする家族にとっても、生活をするうえで大きな負担となります。
日本人の死因で、1位の「がん」に続く2位の「心疾患」(心筋梗塞や狭心症など)、3位の「脳血管疾患」※1(脳梗塞や脳出血など)の原因として挙げられるのが「高血圧」です。
高血圧が長く続くと動脈硬化を引き起こし、「心疾患」や「脳血管疾患」といった、命にかかわる病気を誘因します。また、心疾患・脳血管疾患は、死に直結しなくても、寝たきりや言語障害などを引き起こし、寿命と健康寿命における10年のギャップを引き起こす大きな原因の1つとなっています。患者はもちろん、介護する家族にとっても大きな負担となってQOL(Quality of Life)を著しく低下させてしまうのです。
日本では高血圧人口は推計4,300万人※2と、実に3人に1人が高血圧によってこれらの病気やリスクと向き合う生活を送っています。
また、世界的にみても、高血圧人口は約10億人※3いるといわれ、成人の3人に1人が高血圧というデータがあります。このように高血圧は世界共通の社会的課題となっています。
- H22 厚生労働省 人口動態統計
- 2010年 Epidemiology of Hypertension in Japan – Where Are We Now? – Katsuyuki Miura, MD, PhD; Masato Nagai, PhD; Takayoshi Ohkubo, MD, PhD
- 世界保健機関(WHO)2013 報告(2008年での高血圧人口を記載)