2017年9月15日から9月16日に、インターネットで、高血圧症の患者を診療する医師300人、高血圧症患者400人(高血圧症で通院している30~69歳男女)を対象に「高血圧症に関する医師・患者調査」を行いました。
脳・心血管疾患の発症ゼロへ
2017年9月15日から9月16日に、インターネットで、高血圧症の患者を診療する医師300人、高血圧症患者400人(高血圧症で通院している30~69歳男女)を対象に「高血圧症に関する医師・患者調査」を行いました。
高血圧症患者400人のうち、3割強(33.5%)が、高血圧症で通院した後に
「心筋梗塞」、「狭心症」、「脳梗塞」、「脳出血」、「腎臓病」のいずれかの診断を受けた経験を持っている。
約9割の医師が、降圧を達成する前に「通院を中断する患者がいる」と回答している。
その内…
約半数(46.7%)の医師は、高血圧症患者の「10%が中断する」としていますが、14%の医師は、「30%以上が中断する」と回答しています。
脳卒中や心筋梗塞の原因となる高血圧そのものは、自覚症状に乏しいため、患者さん自身の治療に向き合う積極的な姿勢が重要となってきます。
その一方で…
「体重が増えたとき」は、意識してほしいと思う医師が多い割には、意識する患者が少なく、乖離がみられます。
1年のうちで血圧を気にしてほしいのは、季節の変わり目、特に寒くなる12月から2月です。また、季節に関わらず、体重が増えたときも要注意です。
その一方で…
安眠していても血圧が
急激に上昇することがあること
安眠していても血圧が
急激に上昇することがあること
推奨される具体的な、運動方法
について
推奨される具体的な、運動方法
について
推奨される具体的な、自炊用献立や、
外食時のメニューの選び方について
推奨される具体的な、自炊用献立や、
外食時のメニューの選び方について
・・・その他には
日本では年間約10万人が「高血圧による脳・心血管疾患で死亡している」という研究報告があります※。高血圧は、脳卒中や心筋梗塞などを発症し死に直結する、あるいは、合併症や後遺症による生活の質の低下をもたらす危険な疾病です。 ※Ikeda N, et al.: Lancet 378: 1094-1105, 2011
ほとんど (98.7%)の医師が患者に家庭での血圧測定を勧めている。
患者に勧めている「血圧測定の頻度」は、52.0%が「朝晩1日2回測ること」と回答した。
しかし、高血圧症患者の家庭での血圧測定の頻度は、「毎日、朝晩測っている」が全体の約2割(22.8%)に留まっている。
その一方で…...
深刻な結果を回避するためには、家庭での血圧測定を行い、正常高値または軽症高血圧の段階で、正しい知識を持つ医師または医療スタッフに相談することが最大の予防策になります。
家庭で血圧を定期的※に測っている人は、血圧測定の効果を実感している。
※定期的=1週間に1回以上、定期的に測定している人
その中でも...
血圧を「毎日、朝晩測っている」人では、さらによかったと実感していることが多く、「その日の自分のからだの状態が確認でき、行動に反映できる」、「血圧値が改善した」は、いずれも4割を超えています。
日頃私たち医師は、患者さんに「高血圧が引き起こすリスク」や「家庭での血圧測定の大切さ」など、高血圧に関するさまざまな情報を伝えており、患者さんの高血圧に対する理解度も上がってきていると感じられます。
これを機会に、毎日朝晩、血圧を測定して見ましょう。血圧値を通じたコミュニケーションや新しい体験から、きっと良かったなと思えることがあるはずです。さらに、詳しい内容を知りたい方は「調査結果概要(PDF : 1.24MB)」ご覧ください。
あなたは大丈夫?
血圧を語る
DOCTOR'S MESSAGE
特に30代の高血圧症患者さんの場合、5人に1人が心筋梗塞の診断を受けた経験をもつというショッキングな結果となりました。若いために罹病期間も長くなることから、
重篤な合併症を早期に発症しがちであり注意が必要です。