1.「健康に関する意識が変化した」と、8割以上が回答。
全体の81.1%*が、健康に関する意識が変化したと回答しました。1位「運動することを心がけるようになった」(35.2%)、2位「疾患のリスクに関して情報を集めるようになった」(31.6%)、3位「ストレスを溜めないように心がけるようになった」(29.7%)と健康維持に対する意識の高まりと疾患のリスクへの不安が確認できました。
*特にない 以外の回答をした人
2.「生活様式に変化があった」と回答したのは約9割*。
全般
1位「運動する機会や運動量が減った」(46.4%)、2位「テレワークが増えた」(37.6%)3位「体温を測る習慣がついた」(28.7%)と日常の行動に変化が見られました。
「血圧を測る習慣がついた・頻度が増した」(14.4%)、「体重を測る習慣がついた・頻度が増した」(10.9%)と血圧・体重を測定する習慣もそれぞれ上昇し、健康状態を測ることへの意識の高まりが確認されました。
ストレスについて
仕事上と家庭においてストレスが増加したと回答した人はそれぞれ約20%いました。一方で、仕事上のストレスが減ったと回答した人も約10%いました。
*特に生活の変化はない 以外の回答をした人
3.血圧計ユーザのうち、血圧値に変化があったのは17%。
およそ10人に1人が「血圧が上がった」(7.6%)、または「血圧が下がった」(9.6%)と回答。普段よりも時間に余裕のある生活や通勤・職場でのストレスなどから解放される反面、在宅勤務や外出自粛などでかえってストレスを受けているなど、生活様式の変化が血圧に影響を及ぼしていることが確認できました。
4.「歩数、活動量が減った」と回答した人の、2人に1人が「体重が増加した」と回答。
「歩数、活動量が減った」(55.5%)と回答した人のうち、2人に1人体重が増加したと回答。在宅勤務や外出自粛などによる、活動量の減少が体重増に結び付いていることが明らかになりました。
5.血圧の降圧治療中の7割以上*が通院の意識に変化。
感染症が流行してから、日常の病気や症状での通院に対する意識に変化があると回答した人は7割以上いました。「症状が安定しているのでお薬だけ欲しい」(36.9%)「通院頻度は変えたくないが待合時間を減らしたい」(27.3%)など、病院へ行くことへの抵抗や、長時間滞在することへの不安が明らかになりました。
*特別な変化はない/現在通院していない 以外の回答をした人。
6.上記のアンケート結果をもとに日本高血圧協会 理事長 島本和明先生からのコメントを頂きました。
島本 和明 先生
日本高血圧協会 理事長
日本医療大学 総長
北海道小樽市生まれ。札幌医科大学卒業。平成8年札幌医科大学第二内科教授。平成16年~20年札幌医科大学附属病院病院長。平成22年~28年札幌医科大学学長。同年4月より日本医療大学総長、平成29年10月より日本高血圧協会理事長。専門分野は高血圧の疫学、病態、成因、治療に加え、生活習慣病とメタボリックシンドロームの研究。
新型コロナウイルス感染症の影響下でも、高血圧の方はお薬を飲み続ける、家庭血圧を測り続けることが大事です。家庭血圧を測定することで、血圧が安定していること、つまり治療経過が良好であることを確認できます。今回のような状況の中では、行動が制限され家庭内で過ごす時間も増えたことで、習慣的に血圧を測定する人も増えました。これを機に、家庭血圧をきちんと測って記録することを習慣化してみてはいかがでしょうか。
今回、血圧変動があった人は生活が戻ったときにどう変化するのかに注意が必要です。今回血圧が上がった人は今の環境にストレスを感じ、血圧が下がった人は元々の環境にストレスを感じていた可能性もあります。ストレスの原因はどこにでも存在するので、ストレスの感じ方が変化することは仕方ありません。しかし、今回の行動制限で血圧が下がった人は、通勤や職場でもストレスを感じる「職場高血圧」の可能性もあります。流行前の血圧値と現在の血圧値を比較するだけでなく、元の生活に戻った時、つまりアフターコロナの血圧値も非常に重要です。元の生活に戻ると、職場高血圧の人は血圧が上がる可能性もあるので、血圧を測り続けてほしいと思います。
新型コロナウイルス感染症が流行する今だからこそ、家庭で血圧をしっかり測定し、血圧変化を確認しましょう。
また、今回行ったアンケート調査では遠隔診療(オンライン診療)に関しても質問しています。
遠隔診療(オンライン診療)には7割以上が興味を示す。
感染症が流行してから、処方診断を行う遠隔診療(オンライン診療)に「関心があるが、利用したことがない」と答えた人は7割以上いました。現在の「実際に通院して対面で診療し、処方箋をもらう」という形式から、新しい診療形式への興味がうかがえました。
遠隔診療(オンライン診療)を利用している人の約3割は高血圧症。
現在、遠隔診療を利用している人の中で、最も多く診療されている症状は「高血圧症」が最も多く、2位以下と大きく差が出ました。高血圧症は日々家庭で測定した血圧の結果を医師と共有して診療が行われるので、IT活用のメリットも大きい場合があると考えられます。
遠隔診療(オンライン診療)の利用目的は「院内感染・二次感染の心配がない」がトップ。
遠隔診療の目的を確認したところ、1位「院内感染・二次感染の心配がない」(51.4%)、2位「待ち時間がなく受診できる」(41.7%)、3位「通院にかかる時間負担の軽減」(41.0%)となりました。現在の環境を反映して、感染症への不安の払しょくが利用目的の1位となり、2位3位の時間的、身体的な負担軽減となりました。
生活様式の変化によって、通院への意識も大きく変わりつつあります。遠隔診療(オンライン診療)は今後ますます注目されていくと考えられます。
オムロンヘルスケアでは、2019年5月よりオンラインを活用した高血圧診療支援サービス「TelemedEASE」に協力しています。
https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2019/0515.html
調査の概要
●調査目的 : | 新型コロナウイルス感染症拡大防止策による緊急事態宣言による外出自粛や生活様式の変化によって人々の意識や生活行動、血圧値などのバイタルデータの変化を調査し自粛期間下での高血圧管理のポイントや自粛期間後の健康管理について考える。 | |||||||||||||||
●調査対象 : |
オムロン コネクトを利用するユーザ 30,030人(有効回答数26,724人)
|
|||||||||||||||
●所有機器 : | 血圧計(62.5%)、体重体組成計(56.4%)、活動量計(10.0%) ※複数機器の所有あり |
|||||||||||||||
●調査エリア: | 全国 | |||||||||||||||
●調査方法 : | インターネット調査 | |||||||||||||||
●調査期間 : | 2020年5月8日(金)~2020年5月13日(水) |
OMRON connect(オムロン コネクト)とは
「OMRON connect(オムロン コネクト)」は、スマートフォンに最新の健康データを簡単に転送する無料のアプリケーションです。オムロンの健康機器で測定した血圧や体重、歩数のデータをお手持ちのスマートフォンで簡単に管理することができます。データはBluetooth通信でスマートフォンに転送され、グラフで確認できるので身体や歩数の変化傾向がわかります。