バブル崩壊で個人消費が冷え込んだ1990年代。百貨店の販売が落ち込む中、ラジオショッピングを楽しむ人々が増加*2。中でも清潔感をテーマにした製品が人気を集め、堅調な伸びをみせました。電動歯ブラシもその1つで、家電メーカーや生活用品メーカーが、次々に新製品を発表しました。
1991年、オムロンでも乾電池式の電動歯ブラシ「ハイパワーシュシュ」を発売。翌1992年には、デザイン性・ファッション性に関心を寄せる若い女性をターゲットに、近代的なイメージとクラシックな要素が共存する最先端のイタリアデザインを採用したハイパワーシュシュ「HT-B007
MILAN」を発売しました。日本経済新聞でも「若い女性向けにデザインを工夫している」と紹介(1992年1月17日掲載)。「時代のニーズを捉える新しいデザインを開発し、快適な生活を創造する」ため、1991年に設立された「オムロンミラノデザインセンター」でデザインされた第1号の製品でした。
*2 日経ビジネス(1993年5月31日)