脳・心血管疾患の発症ゼロへ

ゼロイベントとは累計販売台数2億台

200,000,000台達成
2

200,000,000達成通過点

※1 シェアNo,1:株式会社富士経済「グローバル家電市場総調査2016」(2015年実績)
※2 2億台:家庭用電子血圧計の世界累計販売数(2016年11月時点)

2億台達成は、さらなる普及に向けた通過点

110以上の国・地域
110以上の国・地域

オムロン ヘルスケアの家庭用血圧計は、2016年11月、全世界での累計販売台数2億台を突破しました。私たちが血圧計を販売開始した1973年6月から43年。2009年9月に累計1億台を記録してからは、7年での2億台達成となります。私たちの血圧計は、現在110以上の国・地域で販売され、今では、世界中で多くの方々に「血圧計といえばオムロン」と認知されるまでになりました。
しかし、2億台はまだまだ通過点に過ぎません。血圧計のさらなる普及と、「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」に向け、私たちは挑戦を続けます。

誰でも、簡単に正確な測定ができるために

オムロン初の電子血圧計「マノメータ式手動血圧計(HEM-1)」が発売されたのは、まだ家庭で血圧を測る習慣がなかった1973年のこと。創業者・立石一真が唱えた「健康工学(Health Engineering)」―私たち人間の体を組織工学的な集合体ととらえ、オートメーション技術を活用して病気の予防、診断、治療につなげる―の考え方から誕生しました。以来、最先端の生体情報センシング技術を取り入れ、常に進化し続けながら数々の家庭用血圧計を開発してきました。
血圧計の開発にあたって、オムロンが一貫してこだわり続けてきたのは「精度の追求」と、誰でも簡単に測定できる「使いやすさ」の両立です。
例えば、1991年発売の「ファジィデジタル自動血圧計(HEM-706)」は、その時の血圧に合った最適な加圧を自動で行うことにより、使用者が血圧値の判断や設定を間違うといったヒューマンエラーを取り除くとともに、加圧のしすぎによる腕の痛みなどの測定時のストレスを軽減し、快適で精度の高い、正確な測定を実現しました。また、2004年に商品化した「空気圧による自動巻きつけ技術搭載の血圧計(HEM-1000)」では、カフ(腕帯)を自分で巻きつけるのではなく、円筒型カフに腕を通し、測定ボタンを押すだけで、血圧を自動的に測定。「誰にとっても楽に、正しく測れるユニバーサルデザイン」を取り入れました。
近年では、通信機能付きの血圧計と管理アプリで、毎日の家庭血圧をグラフにして、個人の健康管理はもちろん、医療現場でも家庭での血圧値が活用できるような、機器やサービスに取り組んでいます。

家庭で血圧を測ることの大切さ ~医療関係者とともに作る家庭血圧の重要性~

家庭血圧を普及・浸透させるには、医療との連携が不可欠です。私たちは、世界の第一線で活躍する医療関係者や研究機関のプロジェクトに、機器の提供をはじめ、さまざまな形で参画しています。
例えば、東北大学大学院の今井潤教授らが岩手県花巻市大迫町で1986年にスタートした家庭血圧に関する調査「大迫(おおはさま)研究」では、オムロンの家庭用血圧計が使用されています。日常生活の中で血圧測定を行いながら血圧と病気との関連性を調査するという「大迫研究」は、家庭血圧を指標とした長期的な地域調査として、世界に先駆けた画期的な研究です。この研究から、脳卒中などの発症予測には病院での血圧よりも家庭血圧のほうが有効であることが実証されるなど、多くの発見がもたらされました。「大迫研究」の成果は、世界各国で高い評価を受け、世界保健機関(WHO)をはじめ、高血圧の治療ガイドラインにも多く採用されました。
日本では、2014年の高血圧治療ガイドライン改定版にて、「家庭血圧と診察室血圧に差がある場合は家庭血圧を優先する」と記載され、高血圧診療の最重要項目となりました。

家庭血圧の重要性を伝える ~その理解・浸透をはかるために~

家庭血圧の普及には、高血圧をはじめとする生活習慣病や、高血圧が誘因する脳梗塞や心筋梗塞などの疾病に関する知識、そして、毎日の血圧測定が、それらの疾病を未然に防ぐサポートとなることを広く伝え、理解・浸透をはかることが欠かせません。私たちは、日本でスタートした啓発活動をグローバルに展開し、それぞれの地域の文化や風習を尊重しながら、家庭血圧の重要性の普及活動に努めてきました。現在は、経済が急速に発展し、生活習慣病にかかる人も急速に増加している新興国の方々に対し、家庭血圧の重要性を伝える活動を展開しています。
例えば、ロシアや中東諸国においては、医療従事者を対象に高血圧患者の疾病情報などを伝える勉強会「オムロンアカデミー」を開催。一般消費者に対しては、血圧計を販売する薬局の店頭で測定イベントを開き、普段から血圧を測っておくことの重要性を伝えています。また、医師が不足しているバングラデシュでは、村ごとのコミュニティクリニックに血圧計を配ることによって、血圧測定を習慣づけにつなげる取り組みを行っています。

世界共通の社会的課題解決=「ゼロイベント」に向けて。
私たちの新たなチャレンジが始まっています。

1982年にドイツ市場に参入して以来、私たちは海外市場も積極的に開拓してきました。国ごとに異なる法規や医療制度を遵守し、110以上の国・地域に血圧計を提供しています。
しかし、世界の高血圧人口は約10億人いることを考えると、2億台はまだまだ通過点にすぎません。高血圧を患う世界中の多くの方々のために、私たちがやるべき宿題は、たくさん残されているのです。

 オムロンの新たな挑戦、それは、「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」へ向けた取り組みです。高血圧に起因する脳梗塞や心筋梗塞といった、死に直結する、または、発症後の生活に支障が出る疾病を防ぐために、「血圧測定の頻度を高めて、危険な血圧変動をとらえ、疾病リスクを予測する」。累計販売台数2億台に達した今、私たちは、従来の発想にとらわれることなく、商品、アプリ、サービス、すべてにおいて、常に変革を恐れることなく挑戦を続けます。

※世界保健機関(WHO) 2013 報告 (2008年での高血圧人口を記載)

PAGE TOP