vol.130 生活習慣病の予防のため、禁煙を始めましたが、なかなかうまくいきません。禁煙を成功させるにはどうすればいいのでしょうか?

生活習慣病Q&A
生活習慣病の予防のため、禁煙を始めましたが、なかなかうまくいきません。禁煙を成功させるにはどうすればいいのでしょうか?
たばこへの欲求を抑えるには、市販の禁煙補助剤を使用したり、食後のコーヒーなどたばことセットになっている行動パターンを変えたりすることが有効です。禁煙外来を利用するのもよいでしょう。
たばこの依存性は、ニコチンへの身体的依存と、食後の一服などの習慣による心理的依存の2つに分けられます。これらの依存性が相互に影響しあうため、漠然と本人の意志のみで禁煙することは難しいものです。
体内のニコチンが欠乏することによって、イライラしたり集中できなくなるといった身体的依存を抑えるには、ニコチン入りのガムやパッチなどの禁煙補助剤を利用するとよいでしょう。ただし、降圧薬など他の薬を処方されている人が禁煙補助剤を利用する場合は、薬の飲み合わせについて主治医や薬剤師に相談してください。 心理的依存は、これまでたばことセットになっていた行動パターンを変えることで、軽減できます。たとえば食後の一服が習慣になっている場合は、食後すぐに席を立って歯磨きをする、仕事の合間の一服が習慣になっている場合はたばこを吸う代わりにストレッチをしてみる…などが考えられます。

また、テストによってニコチン依存症と診断されていること、喫煙本数が一定の基準を超えていることなどの条件を満たしていれば、健康保険を使って医療機関の禁煙外来で治療を受けることができます。

先生のプロフィール

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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