vol.22 近ごろよく、「特定保健用食品」と記載されている食品を見かけます。私は血糖値が高く、「血糖値が高めの方に適する食品」などといった表示はとても気になります。効果はあるのでしょうか?
生活習慣病Q&A
- 近ごろよく、「特定保健用食品」と記載されている食品を見かけます。私は血糖値が高く、「血糖値が高めの方に適する食品」などといった表示はとても気になります。効果はあるのでしょうか?
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特定保健用食品は、厚生労働省によって健康維持に有効であると認可された食品です。科学的に効果が立証されており、用法・用途を守って利用すれば効果が期待できます。特定保健用食品は平成3年に、健康に良いとうたわれる食品の安全性や有効性を確保するため厚生労働省によって制度化されました。また、平成13年の保健機能食品制度の創設時には、食品衛生法施行規則に基づき保健機能食品のひとつとしても位置付けられました。からだの生理学的機能や生物学的活動などに影響を与える保健機能成分を含み、健康の維持増進に役立つことを趣旨とした食品です。
記載されている内容は、
- 血圧が高めの方に適する食品
- コレステロールが高めの方に適する食品
- 血糖値が気になる方に適する食品
- 食後の血中の中性脂肪を抑える食品
- 体脂肪がつきにくい食品
など、その効果によって使い分けられています。平成17年1月現在では、約500種類の食品が厚生労働省によって認可されています。特定保健用食品は、科学的に適度な摂取量による機能・効果が立証されており、用法・用途を守れば効果が期待できます。しかし、医薬品とは異なるため「治療薬」というよりも「健康の維持のために役立てるもの」と考えたほうが適切でしょう。
先生のプロフィール

山田 信博 先生
筑波大学学長
- 略歴
- 昭和51年 東京大学医学部医学科卒業
昭和53年 東京大学医学部附属病院 第三内科医員
昭和58年 カルフォルニア大学サンフランシスコ校留学
昭和61年 東京大学医学部第三内科助手
平成6年 東京大学医学部第三内科講師
平成7年 東京大学医学部第三内科助教授
平成10年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科助教授
平成11年 筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝)教授
平成21年 筑波大学学長 - ご専門
- 糖尿病、内分泌、動脈硬化