vol.34 40代の会社員(男)です。近頃、何をしていても張り合いがなく、いらいらすることが多くなりました。知人に更年期障害ではないかと指摘をうけたのですが、男性にも更年期障害はあるのでしょうか?

生活習慣病Q&A
40代の会社員(男)です。近頃、何をしていても張り合いがなく、いらいらすることが多くなりました。知人に更年期障害ではないかと指摘をうけたのですが、男性にも更年期障害はあるのでしょうか?
「張り合いのなさ」や「いらいら」は、更年期障害だけでなく高血圧や糖尿病などの生活習慣病でもしばしば現れる症状です。まずはかかりつけの医師に相談をし、更年期障害の疑いがあれば心療内科などを受診しましょう。
更年期障害というと女性特有のものとイメージされがちですが、現実には男性にも存在します。女性と同じように更年期障害にみられる症状(動悸、発汗、疲労など)に悩まされている男性も少なくありません。しかし、男性の更年期障害はまだまだ社会的認知度が低く、見過ごされてしまうことが多いのが現状です。主な原因は女性と同様、ホルモン量の低下といった身体的要因、その他に性格やストレスなどの心理的要因や人間関係などの社会的要因が関係しています。女性と比べて男性の更年期障害に比較的多く見られるのは、うつ症状です。男性の場合、症状が精神的な面に出やすく、うつ状態に陥りやすいのです。
「張り合いのなさ」や「いらいら」は、更年期障害にみられる症状に当てはめることができます。ただ、同様の症状は高血圧や糖尿病といった生活習慣病でも生じることがあり、こちらにも十分な注意を払う必要があります。これまであまり感じることのなかった「倦怠感」や「いらいら」などを感じた際は、まずかかりつけの医師に相談をし、更年期障害の疑いがある場合、心療内科などを受診し、生活習慣病由来であればそれに適した治療を受けましょう。

先生のプロフィール

山田 信博先生

山田 信博 先生

筑波大学学長
略歴
昭和51年 東京大学医学部医学科卒業
昭和53年 東京大学医学部附属病院 第三内科医員
昭和58年 カルフォルニア大学サンフランシスコ校留学
昭和61年 東京大学医学部第三内科助手
平成6年 東京大学医学部第三内科講師
平成7年 東京大学医学部第三内科助教授
平成10年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科助教授
平成11年 筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝)教授
平成21年 筑波大学学長
ご専門
糖尿病、内分泌、動脈硬化

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