vol.63 健康診断で蛋白尿が検出され、腎機能が低下していると医師に指摘されました。自覚症状は何もありませんが、腎機能が低下すると将来どのようになってしまうのですか?
生活習慣病Q&A
- 健康診断で蛋白尿が検出され、腎機能が低下していると医師に指摘されました。自覚症状は何もありませんが、腎機能が低下すると将来どのようになってしまうのですか?
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腎機能の低下が長期間続くのは慢性腎臓病(CKD)と呼ばれる病気です。CKDになると、腎不全や心臓病を発症するリスクが高まります。蛋白尿や腎機能低下が3カ月以上継続する場合CKDが疑われます。CKDになると、将来、腎不全による血液透析の導入や心臓病の発症リスクが高まることがわかっています。またCKD患者では、腎不全に至る前に心筋梗塞などの心臓病で死亡する率が高いことも明らかになっています。このため、腎機能の低下を指摘された時点で、これ以上悪化しないように治療することが重要です。
CKDは食事療法や肥満の解消、薬物療法で悪化を防ぐことができるので、医師の指示に従って治療しましょう。
先生のプロフィール

島本 和明 先生
日本医療大学総長
- 略歴
- 昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長 - ご専門
- 内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病