vol.94 糖尿病ですが、薬を飲んでから血糖値が改善してきました。まだ食事・運動療法を続けるべきでしょうか?

生活習慣病Q&A
糖尿病ですが、薬を飲んでから血糖値が改善してきました。まだ食事・運動療法を続けるべきでしょうか?
生活習慣の改善が糖尿病の治療の基本です。薬物療法を行っていても、食事・運動療法をおろそかにすると血糖コントロールがうまくいきません。
最近は糖尿病の治療薬の種類が増え、患者さんの血糖コントロールも以前より良くなりましたが、糖尿病治療の基本は食事療法と運動療法であり、これらをおろそかにすると血糖コントロールがうまくいきません。薬物療法を行う場合にもどちらも続けることが原則です。
とくに食事療法は糖尿病患者さんが必ず行う、基本となる治療法です。食事療法だけでも血糖コントロールが可能になることもあります。
また、運動療法により血糖値、インスリン抵抗性、体重などが改善されることが示されています。効果には個人差がありますが、このような効果が得られないとしても運動により総合的な健康増進効果が期待できます。
食事・運動療法で成果が上がれば、その分、薬物の使用量を減らすことができますし、途中から薬物療法が必要なくなるくらい血糖コントロールが改善されることもあります。
糖尿病は、運動不足や過食などが原因となることがほとんどなので、生活習慣の改善は必ず続けましょう。

先生のプロフィール

山田 信博先生

山田 信博 先生

筑波大学学長
略歴
昭和51年 東京大学医学部医学科卒業
昭和53年 東京大学医学部附属病院 第三内科医員
昭和58年 カルフォルニア大学サンフランシスコ校留学
昭和61年 東京大学医学部第三内科助手
平成6年 東京大学医学部第三内科講師
平成7年 東京大学医学部第三内科助教授
平成10年 東京大学大学院医学系研究科糖尿病代謝内科助教授
平成11年 筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝)教授
平成21年 筑波大学学長
ご専門
糖尿病、内分泌、動脈硬化

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