狭心症の発作を起こしたことがあるので、再発や心筋梗塞が心配です。運動することは予防になるでしょうか?

不整脈・心房細動 予防・対策・生活改善
狭心症の発作を起こしたことがあるので、再発や心筋梗塞が心配です。運動することは予防になるでしょうか?
継続して運動することで心臓の機能が向上し、狭心症や心筋梗塞だけでなく、他の動脈硬化性疾患の予防にもなります。自分にあった適度な運動を心がけましょう。
狭心症や心筋梗塞は、心臓の冠動脈の血流が動脈硬化により悪くなることで起こる疾患です。最近では治療後の経過が以前と比べてかなり良くなっていますが、これらの病気は再発の危険があり、狭心症は心筋梗塞の前触れとして起こる場合もあります。狭心症の患者さんは治療後も再発や心筋梗塞の予防をすることが大切です。
予防には服薬と生活習慣の改善が不可欠で、とくに運動をすることは心臓の機能を向上させるので、再発予防対策の中心となります。運動によって狭心症や心筋梗塞の再発を予防できることは、さまざまなデータで示されています。また、適度な運動を長期にわたって続けていると、冠動脈だけでなく全身の血管の動脈硬化を改善し、脳梗塞などの動脈硬化が原因となる他の疾患の予防にもなります。
運動として手軽に始められるのはウォーキングでしょう。ウォーキングのような有酸素運動を行うことで、心臓の機能が向上します。サイクリングや、軽いエアロビクスやダンスなども再発・心筋梗塞予防に適しています。
もちろん、これらの運動も強度が高すぎると心臓に負担がかかってしまうので、運動の適切な方法については必ず医師と相談しましょう。

先生のプロフィール

島本 和明先生

島本 和明 先生

日本医療大学総長
略歴
昭和46年 札幌医科大学卒業
昭和47年 札幌医科大学第二内科入局
昭和48年 東京大学医学部第三内科研究生
昭和53年 米国サウスカロライナ医科大学 留学
昭和55年 札幌医科大学第二内科講師
昭和59年 札幌医科大学第二内科助教授
平成8年 札幌医科大学第二内科教授
平成16年 札幌医科大学附属病院長
平成22年 札幌医科大学理事長・学長
平成28年 日本医療大学総長
ご専門
内科学全般、循環器、高血圧、腎臓、内分泌、糖尿病

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