vol.37 痛い!怖い!は昔の話、蓄膿症の治療

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Vol.37 痛い!怖い!は昔の話、蓄膿症の治療 「慢性副鼻腔(びくう)炎」とは、一般的には「蓄膿(ちくのう)症」といわれている認知度の高い病気です。かぜが誘因となって細菌が感染し、副鼻腔が慢性的に炎症を起こして膿がたまった状態をいいます。

今では抗生物質の進歩によって、蓄膿症の患者はどんどん減少していると思われていました。

ところが、アレルギーを合併している難治性のケースが増えており、激減という状態にはなっていません。
年間約30万人が発症する慢性副鼻腔炎のうち、90%の人は「保存療法」(鼻腔内の洗浄)と「薬物療法」で治ります。それは、慢性副鼻腔炎に効果のある薬が数年前から登場しているからです。

それはマクロライド系抗菌薬です。炎症を抑えることで副鼻腔内がもとの状態に戻るのです。しかし、薬の服用が長期(数カ月)に及ぶため、肝機能異常といった副作用が出ることがあるので、血液検査を行ってチェックしていく必要があります。

残り10%の人は「手術療法」になります。薬で治らなかった人と大きな鼻茸(はなたけ:鼻ポリープ)ができている人です。

昔の蓄膿症の手術を知っている人は、「絶対手術はイヤ!」という人が多いようです。それは歯茎をはいで、副鼻腔の粘膜をすべて取り除く、痛い!怖い!手術だったからです。

ところが、今は内視鏡を使った「内視鏡下鼻内副鼻腔手術」で、患者さんに負担のかからない手術へと大きく変わっています。

腫れた副鼻腔の粘膜をすべて除去しなくても、副鼻腔にもともとある自然口を少し広げて換気を良くし、あとは薬物治療の併用で治ってしまうことがわかったからです。だからといって決して簡単な手術ではありません。周囲に視神経や脳があるからです。患者さん側からいえば、手術件数の多い医療機関を選ぶのがいいでしょう。

手術は日帰りで行っているところもありますが、基本的には2泊から3泊の短期滞在手術と考えるほうがよいようです。蓄膿症もからだに負担のかからない手術時代が到来したようです

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