vol.70 近視矯正手術(レーシック)を正しく知る

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Vol.70 近視矯正手術(レーシック)を正しく知る 先ごろ、とある眼科で近視矯正手術のレーシック手術を受けた人のうち67人が感染性角膜炎を発症し、中には角膜移植の必要のある患者も含まれていた、というニュースが報じられました。レーシック手術に用いる器具の消毒の不備によるものということでした。

レーシック手術は1990年代後半から行われるようになり、今日では日本だけで年間約80万件行われていると推測され、近視矯正手術としては一般化したといって間違いではないでしょう。
当初、両眼で60~80万円程度していたレーシック手術も、希望者の増加に伴って行う医療機関も増え、医療施設間での手術希望者の奪い合いとなり、価格破壊が起き、安いところでは両眼で約9万円になっています。これが消毒の不備などに結びついたのかもしれません。

レーシックは両眼で約20分もあれば終了する手術。点眼麻酔をして、手術スタート。マイクロケラトームという機器で角膜の表面部分を薄く削ります。次に削った角膜をめくり、露出した角膜実質にエキシマレーザーレーザーを約20~50秒間照射して、屈折率を変える処置をします。
レーザー照射が終了するとめくった角膜を元の位置に戻します。2分もすると角膜は密着し、縫合の必要はありません。

これで終了するとあって人気なのですが、希望すれば、誰もがレーシックを受けられるのではありません。以下の4点のうち、ひとつでも当てはまる人は「レーシック適応外」となります。

(1) 強度近視、遠視、遠視性乱視、老眼などがあり、「視力・屈折に問題がある」場合。
(2) 円錐角膜、白内障、弱視、眼底疾患といった「眼疾患がある」場合。
(3) 精神疾患、膠原病、重度の糖尿病といった「全身疾患がある」場合。
(4) 「20歳未満」の場合。

一方、患者は医師側をしっかりチェックする必要があります。例えば、以下の点は重要なポイントです。

● 術者は「眼科専門医」であること。
● 適応、不適応を確実にチェックしてくれる。
● 手術室のクリーンさを実際に見せてくれる。
● ごくごくまれに術後の合併症の起きるケースがあることを、術前にしっかりインフォームド・コンセント(十分な説明を行って同意を得る)している。「角膜拡張症」「ドライアイ」「乱視」「角膜の炎症」「角膜感染症」などについて十分な対応をしている。
● あまりに手術費用が安いのも疑ってみる。
● 年間手術数、合併症数などの開示も行われている。

ただ、今回のように60人を超える人々が角膜感染症を引き起こすのは、まずあり得ないことで、適切な手術器具の消毒がなされていなかったというのは、論外というほかありません。
  • このコラムは、掲載日現在の内容となります。
    掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

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