vol.73 子宮筋腫もからだにやさしい治療が中心

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Vol.73 子宮筋腫もからだにやさしい治療が中心 月経のある女性に最も多い病気として知られているのが『子宮筋腫』で、4人に1人とも3人に1人ともいわれています。
子宮筋腫とは子宮壁にできる筋腫で、筋肉が異常増殖したもの。原因は不明ですが、卵巣から分泌される女性ホルモンが深く関与していると思われます。
子宮筋腫が子宮のどこに、何個できているか、またその大きさなどによって症状は異なってきます。「貧血がつらい」「頻尿がつらい」「痛みが強い」などの自覚症状があると治療が必要になります。
治療には、「経過観察」「薬物療法」「手術療法」があります。ただ、手術療法は大きく様変わりをし、今日では開腹手術で傷をつけない、からだにやさしい治療が中心になっています。それが、「内視鏡手術」「子宮動脈塞栓(そくせん)療法(UAE)」「MRガイド下収束超音波治療(FUS)」です。

内視鏡手術

内視鏡手術は、患部を映し出す内視鏡を使い、モニターで患部を見ながら治療を行う方法で、「腹腔鏡手術」と「子宮鏡手術」とがあります。腹腔鏡手術は、子宮の外側に向かってできた子宮筋腫と子宮壁の筋層内にできた子宮筋腫が対象です。一方、子宮鏡手術は子宮の内側にできている子宮筋腫が対象となります。腹腔鏡手術では、刺し傷が3カ所程度できるものと、多少の小切開を入れるケースがあります。それでも傷口が小さいので、退院、社会復帰までの期間が開腹手術の2分の1から3分の1の期間ですみます。ただし、筋腫の大きさが直径10センチ以下でないと手術ができないなどの制限があります。

UAE(子宮動脈塞栓療法)

UAEは、動脈をふさぎ子宮筋腫を縮小させる方法です。まず、太ももの付け根を走る動脈から細い管(カテーテル)を、X線画像を見ながら子宮動脈にまで挿入します。ゼラチンでできた詰めものを注入して子宮筋腫に栄養を届ける動脈をふさぐと、血流を失った筋腫は10分の1程度に縮小。術後、からだに残るのは太ももの付け根の注射痕のみです。傷の残らない治療ではあるものの、不妊症のリスクがあるので、妊娠希望者は選択すべきでないといわれています。また、健康保険の適用はありません。

FUS(MRガイド下集束超音波療法)

FUSは、超音波を体外から照射し、子宮筋腫を焼いて治療する方法です。MRI(磁気共鳴断層撮影)で子宮筋腫を映し出しながら、コンピュータで位置を計算し、超音波を子宮筋腫に集中させて照射します。1泊の入院で治療は終了し、すぐにでも社会復帰は可能です。ただ、直径10センチ以上の筋腫や3個以上の筋腫は治療の対象ではなく、健康保険の適用もありません。また、将来妊娠を希望している人は現時点では対象ではありませんが、海外ではこの治療後に妊娠ケースも報告されていますので、今後、可能性がでてくることも予想されます。からだにやさしい治療なので、まったくからだに傷がつくことはありません。

からだにやさしい治療が子宮筋腫においても中心的になっています。ただ、各治療法が自分の症状に適応するか否かを十分に知り、将来妊娠を希望するかなど、多くのことを考慮して最終判断をすべきです。そのとき、自分にベストな治療を選択できるようにしてください。

  • このコラムは、掲載日現在の内容となります。
    掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

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