vol.85 老眼鏡不用、アキュフォーカス

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Vol.85 老眼鏡不用、アキュフォーカス 老眼になると、「年だから……」とあきらめ、老眼鏡を「不便だなあ」といいながら持ち歩くのが、ごくあたり前でした。それが、今、人々の願う老眼鏡不用時代が到来したのです。その治療は、『アキュフォーカス』といいます。
近くを見るのにピントが合わないとか、近くを見ていると目が疲れる、といった老眼の症状が出始めるのは、40歳前後。目の水晶体が自在に厚みを変えることでピント合わせを行っていますが、年とともに水晶体の弾力性が失われ、ピント合わせがうまくいかなくなるのです。
これまでに、老眼治療がなかったわけではありません。すでに、『CK(コンダクティブ・ケラトプラスティ』や『老眼レーシック』、『モノビジョンレーシック』などがあります。しかし、これらの老眼治療には近くは見えるようになるものの、遠くの見え方が多少低下してしまうという弱点がありました。
そこに昨年(2009年)末から登場したのがアキュフォーカス。これまでの老眼治療の弱点を消し去りました。
アキュフォーカスの原理は、実は昔から知られている効果の応用で、“ピンホール効果”と呼ばれるものです。テレフォンカードを使用すると金額のところに小さな穴が開きます。その穴からのぞくと近くてもピントが合って見えます。この原理を応用したものが、アキュフォーカスリングと呼ばれる黒いドーナツ状のリングで、直径3.8mmの薄いシートの中央に1.6mmの穴があいています。
アキュフォーカスの手術は、まず点眼麻酔をし、角膜の上皮側から200マイクロメートルのところに特殊な器械であるフェムトセカンドレーザーでポケットをつくり、そこにアキュフォーカスリングを挿入するのです。後日、治療を受けた人が不都合を感じるようなことがあれば、いつでもリングを取り出せます。手術時間は約15分、費用は30万円程度です。
リングはどちらか片方の目にしか挿入しません。挿入しない方の目は遠くを見るのに使います。最初は違和感が少しありますが、すぐになれてしまいます。
ちょうど黒目の部分にリングを置くので、約10%程視界が暗くなりますが、ほとんど分かりません。また、アキュフォーカスリングは黒くつくられているので、見た目にもリングを挿入しているのがまったく分かりません。
この老眼治療に弱点があるとすれば10%程度暗くなるため、暗いところでの視力効果が多少劣る点と、まだ施術できる医療機関が少ない点ですが、今後の普及が期待できる治療といえます。
  • このコラムは、掲載日現在の内容となります。
    掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。

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