vol.86 増加している難治性うつ病

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Vol.86 増加している難治性うつ病 WHO(世界保健機関)は日本のうつ病患者を300万人と推計していますが、日本の精神科医たちは600万人と推計しています。実際に精神科を受診している人は100万人で、多くは未治療の状態です。
治療を受けているうつ病患者の中で最近増加しているのが、長期間にわたって治らずに再発を繰り返す『難治性うつ病』で、抗うつ薬を3剤以上使ってもうつが改善に向かわないものです。

難治性うつ病を分析すると、そこには3つ問題があるといわれています。治りにくい難治性のうつ病の中に、他の病気が紛れ込んでいるのです。

うつ病と診断されているが、実は『双極性障害』だった。

双極性障害とは一般的にそううつ病と呼ばれている疾患です。そう状態とうつ状態が交互に起こり、軽度のそう状態に陥っているのを、うつ状態が改善されてきた、と医師が見誤ることが多いからです。事実その診断は専門医を悩ませるところです。もちろん、患者自身も“今日は調子がいい”と思い込んだりします。

うつ病を繰り返すうちに双極性障害に!

うつ病が改善しても、再発し何度もそれを繰り返すうちに、途中でそう状態が出るようになり、双極性障害になったのにそれが確認されていないのです。

うつ病に不安障害を合併している!

不安な感情はだれにでもありますが、それが正常な不安ではなく、病的な不安になるのが『不安障害』です。症状によって『社会不安障害』『パニック障害』『全般性不安障害』などがあります。うつ病に不安障害を合併していると、やはり治りにくくなります。
ただし、この場合、患者は、うつ症状以外に“頭痛”“腰痛”などの痛みを訴えがちという特徴がみられます。

このような難治性うつ病のケースでは、基本的に1年治療していて変化がないときは、主治医と相談をして「セカンド・オピニオン」(主治医以外の専門医の意見を聞いてみる)をとるのも良いでしょう。
また、現在先進医療として「光トポグラフィを用いたうつ病の診断補助」が行われています。今まで、うつ病の診断は医師の主観に頼るしかありませんでした。「光トポグラフィ」という画像診断技術は、脳の血流の活性化を調べることでうつ病の診断の精度を高め、確かなうつ病治療につなげるものです。まだ研究途上ですが、「光トポ」を研究している大学病院を受診して診断を受けるのも、治癒への“新しい一歩”となるかもしれません。

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