オムロンの血圧計
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心拍数の平均や正常範囲、年齢や状態による変動、測定方法、異常から考えられる病気までを解説します。
心拍数とは、1分間に心臓が拍動する回数のことを指します。私たちの体は、心臓が拍動することで血液を全身に送り出し、酸素や栄養を細胞に届けています。この拍動のリズムや回数は、体の状態を映す重要な指標の一つであり、心拍数は健康状態を示す「バロメーター」とも言われます。cc たとえば、心拍数が安定しているときは心臓や自律神経系が正常に働いている証拠であり、逆に心拍数が異常に高い・低い状態が続く場合には、体のどこかに不調があるサインかもしれません。 また、呼吸や血流とも密接な関係があります。呼吸が浅く早いと心拍数も上がる傾向があり、血圧や循環機能と連動することで、全身のバランスを保っているのです。
心拍数が極端に高くなる状態を頻脈(ひんみゃく)、逆に低すぎる状態を徐脈(じょみゃく)と呼びます。
頻脈の主な症状としては、
安静時の心拍数は、健康な成人で一般的に60〜100回/分が正常範囲とされています。個人差はありますが、これよりも高すぎたり低すぎたりする場合は体調や疾患のチェックが必要です。
運動中は筋肉に多くの酸素を届けるために心拍が上がります。目安として「最大心拍数=220-年齢」という計算式がよく使われます。たとえば30歳の人であれば最大心拍数は約190回/分。このうち60〜80%の心拍ゾーンが有酸素運動に適していると言われます。
睡眠中はリラックス状態になるため、副交感神経が優位に働き、心拍数は50回/分前後まで下がることもあります。深い眠りの質を示す一つの指標にもなっています。
定期的な運動習慣がある人やアスリートは、安静時の心拍数が50回前後というケースもあり、これは心肺機能が高い証拠ともいえます。
日常生活の中でも、心拍数はさまざまな要因によって変化します。運動中や緊張時は交感神経が優位になり、心拍数は上昇します。発熱により体温が1℃上がるごとに心拍数も10回程度増えることがあります。リラックス時や睡眠中は副交感神経が働いて、心拍数は自然に低下します。また、カフェインやアルコールの摂取、ストレスによっても心拍数は一時的に上がる傾向があります。これらは必ずしも病的なものではありませんが、頻繁に異常な変動がある場合は注意が必要です。
継続的に心拍数の異常が見られる場合、病気が関係している可能性があります。 代表的な疾患としては、
自宅で簡単にできる方法として、手首(橈骨動脈)や首(頸動脈)での脈拍を手で確認する方法があります。
以下の手順で行います。
近年は、スマートウォッチや活動量計などのウェアラブルデバイスが普及し、心拍数の測定が手軽にできるようになっています。これらの機器は、光学式センサーで血流の変化を読み取り、ほぼリアルタイムで心拍数を表示します。日中の変動を記録したり、グラフで可視化することで、自身の心拍傾向を把握しやすくなります。また、異常値を検知した際にはアラート機能で通知するモデルもあり、早期発見・予防に役立ちます。
心拍数が100回/分を超えて持続する場合は、病的な頻脈の可能性があります。代表的な疾患には、
一方、心拍数が50回/分未満で症状がある場合は徐脈が疑われます。関連する疾患には、
徐脈の場合、日常生活に支障があるかどうかが判断の分かれ目です。息切れやめまい、失神などの症状を伴う場合は、ペースメーカーなどの治療が検討されるケースもあります。心拍数は、体の状態を如実に表す大切な指標です。日々の測定を通じて変化に気づくことが、病気の早期発見や予防につながります。日常の中で「なんとなくおかしいな」と感じたら、心拍数をチェックする習慣を持ってみましょう。必要であれば、早めに専門医の診断を受けることも大切です。
三菱京都病院顧問 循環器専門医 医学博士 桝田 出
【経歴】
1980年 東京慈恵会医科大学卒業
慈恵医大第3内科、国立循環器病センター、京都大学第2内科などを経て現職。
※このコラムは、掲載日現在の内容となります。掲載時のものから情報が異なることがありますので、あらかじめご了承ください。