ニュースリリース

インドでの遠隔診療サービス事業拡大を目指し、テラルス社との業務連携を強化

経営/事業

オムロン ヘルスケア株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下、当社)は、糖尿病や高血圧症などの慢性疾患管理サービスを展開するインドのオンライン診療サービスプロバイダであるテラルス社(Terrals Technologies Pvt. Ltd. 本社:インド バンガルール、CEO:Sumit Sinha)と2020年7月より業務提携をおこない、家庭で血圧計を使っている人をテラルス社が提供するオンライン診療サービスに誘導し、適切な診断・治療につなげる取り組みを開始しました。さらに、2021年7月にオムロンベンチャーズ株式会社よりテラルス社への出資をおこないました。これにより、両社の業務連携を一層加速させ、インドにおける遠隔診療サービスを展開していきます。

テラルス社は、糖尿病や高血圧症などの慢性疾患を扱う医師向けに、オンライン診療プラットフォームを開発・提供しています。このプラットフォームを介して、患者が家庭で測定した血圧や体重などの情報を医師と共有することができます。共有されたデータを用いて、医師や医療従事者は、遠隔での効果的な診療を提供することが可能になります。さらに、薬の処方や配達サービスも提供されているため、患者は薬局や病院に通う負担を減らすことができます。

インドでは、高血圧患者が約3億人いるといわれています。血圧は一日を通して常に変動しており、外部環境の影響を受けやすいため、通院時の血圧値のみで患者の状態を詳しく把握するのは難しいと言われています。血圧を適正にコントロールするためには、毎日家庭で血圧を測定し、そのデータを医師が詳しく確認することが重要です。一方で、インドにおける家庭血圧計の普及率はまだ低く、高血圧患者数に対して十分な医療体制が整っているとは言えません。今後は、遠隔診療サービス等の普及による高血圧患者の治療率の向上が望まれます。

2015年より、当社は、脳卒中や心不全など、リスクの高い脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)を循環器疾患事業のビジョンに掲げています。当社が提供する通信機能付き血圧計とテラルス社のオンライン診療サービスを連携することで、インドにおける高血圧の遠隔診療サービスを普及させていきます。また、家庭で測定された血圧データを蓄積し、患者の生活状況や症例に適正化された治療方針を医師に提案するシステム開発を進め、遠隔診療サービスの更なる進化を目指します。

このような積極的なパートナーシップのもと、一人でも多くの高血圧患者の血圧の適正なコントロールと、医療現場でのより良い治療の実現を支援することで、インドにおけるゼロイベントの実現に取り組んでいきます。

テラルス社 会社概要

会社名 Terrals Technologies Pvt. Ltd.
代表取締役・CEO Sumit Sinha
所在地 Bangalore, India
設立 2017年
事業内容 オンライン遠隔診療サービスPhablecareを運営
URL テラルス社が展開する遠隔診療サービス
Phable | India's Largest Chronic Disease Management Company (phablecare.com)