ニュースリリース

イーピーエスとオムロン ヘルスケア、
バーチャル治験の推進を目的とした業務提携契約を締結

経営/事業

イーピーエス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:佐々 明、以下、EPS)とオムロン ヘルスケア株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下、オムロン ヘルスケア)は、バーチャル治験を推進することを目的とした業務提携契約を締結しました。今後両社で新しいバーチャル治験の仕組みを構築するために、システム開発やレギュレーションに関する提案等を推進していきます。

従来の治験では、血圧等のバイタルサインは、被験者が病院に訪問して測定する、または被験者が家庭で測定したデータを日誌に記録し、診察時に持参して医師に提示する方法がとられています。
バーチャル治験が実現すれば、ツールやシステムを用いることで、被験者が家庭で測定したバイタルデータの把握や治験データの入手を遠隔で行えるようになります。IT技術を活用した治験は、被験者の負担軽減や、訪問診療・訪問看護との連携などさまざまな治験形態、対象疾患や治験参加者の特性、治験に必要な処置・検査に合わせた柔軟な運用体制の構築を実現可能とします。
バーチャル治験は、被験者の利便性や満足度の向上、モニタリングの効率化や負荷軽減が期待できることから、今後は普及が進むと言われています。

血圧計などの家庭用医療機器を提供するオムロン ヘルスケアと、臨床試験業務全般を受託支援しているEPSは、バーチャル治験の普及に向けて両社が有する強みを連携し、バーチャル治験の仕組みづくりを推進することに関する業務提携契約を締結しました。

EPSとオムロン ヘルスケアの業務提携

EPSとオムロン ヘルスケアは、今後のバーチャル治験の普及・推進のための活動として以下の取り組みを行っていきます。

  • バーチャル治験の最新情報や課題発掘・解決策の提示を目的とした共催セミナーの開催
  • バーチャル治験の実施・管理に必要となるシステム開発等の検討
  • バーチャル治験の運用・レギュレーション上の問題を解決するための提案

オムロン ヘルスケアの健康管理アプリ「OMRON connect(オムロンコネクト)」は、血圧、体重はもちろん、体温、脈拍、血中酸素飽和度、活動量や歩数など、オムロンの通信機能付き機器で測定したさまざまなデータを管理できるスマートフォンアプリです。「オムロンコネクト」を用いることで、治験における正確なデータを収集する仕組みづくりを構築することができます。被験者側・治験実施側双方に利点をもたらすバーチャル治験の実施・実現に向けて両社間で協業のうえ仕組みづくりを進め、日本におけるバーチャル治験の実現に貢献していきます。

健康管理アプリ「OMRON connect(オムロンコネクト)」

「オムロンコネクト」は 、血圧や体重、活動量などオムロンの通信機能付き機器で測定したバイタルデータを手軽に管理し、他社アプリやサービスと連携することができるスマートフォンアプリです。
測定したデータは Bluetooth通信でアプリに転送され、グラフで確認できるので身体や活動量の変化を簡単に把握できます。

EPSの「Virtual Go」構想

EPSは臨床試験業務を支援するリーディングカンパニーとして、これまで培ってきたデータサイエンスに関する専門性や豊富な経験・実績をもとにバーチャル治験を推進していく「Virtual Go」という構想を進めています。

「Virtual Go」とはEPSがバーチャル治験を推進するためのサービス総称です。
「被験者が施設へ訪問しなくてもよいバーチャル」と、「CRA*1が施設へ訪問しなくてもよいバーチャル」を念頭に、ウェアラブルの活用、オンライン診療、DDC*2、eCOA*3、eConsent*4、治験薬配送、訪問看護、検体回収などさまざまなスキームについて、試験デザインや疾患領域に合わせてEPSがトータル的に提案・運用・管理を行い、バーチャル治験を推進します。

イーピーエス株式会社について

イーピーエス株式会社は1991年に事業を開始し、治験やPMS*5を中心とした臨床試験を総合的に支援するCRO*6です。臨床試験を推進する機能のすべての入口となる「Trial GATE」というコンセプトに基づき、これまでの豊富な実績で培ったデータサイエンスの専門性とデジタル技術を活かし、顧客ニーズに応える新たなモデルを提案していきます。

URL:https://www.eps.co.jp/

オムロン ヘルスケア株式会社について

「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションとし、2015年からは脳卒中や心不全など「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」を循環器事業のビジョンに掲げて、その実現にチャレンジしています。主力の家庭用血圧計は世界110カ国以上に提供しています。また、2021年には家庭用血圧計の世界累計販売台数が3億台を突破しました。今後は、3億台突破を新たなスタートと捉え、グローバルで高まり続ける血圧計需要や顧客ニーズの変化を、より的確に捉えた商品・サービスづくりを行っていきます。さらに、遠隔診療サービスなどのサービス事業をグローバルに展開することで、世界中の多くの方の健康ですこやかな生活に貢献していきます。

URL:https://www.healthcare.omron.co.jp/

  • *1CRA(Clinical Research Associate(臨床開発モニター))
  • *2DDC(Direct Data Capture(電子的な記録データの直接収集))
  • *3eCOA(Electronic Clinical Outcome Assessment(電子臨床アウトカム評価))
  • *4eConsent(Electronic Consent(電子的同意取得))
  • *5PMS (Post Marketing Surveillance(製造販売後調査))
  • *6CRO(Contract Research Organization(医薬品開発業務受託機関))